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 米Appleは、「iPhone」のスクリーンを修理する独自の機械「Horizon Machine」をサードパーティーにも提供する計画だと、英Reutersが現地時間2017年6月7日に報じた。AppleはこれまでHorizon Machineの存在を公式に認めていなかったが、Reutersは今回、Appleの許可を受けて同社本社の近くにある研究所内のHorizon Machineを取材した。

 Appleはこれまで、Horizon Machineを約500カ所の直営店と郵送修理センターにのみ導入していたが、今年中に25カ国における400カ所の認定業者でも使えるようにする。

 まず数カ月以内に、世界で4800にのぼる認定サービスプロバイダーのうち、約4%にあたる200カ所に提供する。2017年末までにその数を2倍に増やす。米Best Buyはすでにフロリダ州マイアミの店舗に導入済みで、近いうちにカリフォルニア州サニーベールの店舗にも設置する。

 パイロットテストは1年前より実施され、カリフォルニア州のサンフランシスコベイエリア、英国ロンドン、中国の上海、シンガポールでもHorizon Machineが社外の修理センターで稼働している。コロンビア、ノルウェー、韓国といった、Apple直営店がない国も早期導入対象に含まれている。

 iPhoneのスクリーンの修理は非認定修理業者でも可能だが、指紋センサーが故障した場合はHorizon Machineでなければ指紋認証機能を正常に復帰させるのは難しいという。

 Appleサービス業務担当上級ディレクターのBrian Naumann氏は、Horizon Machineを社外と共有する決断について、一部の直営店で修理の待ち時間が長びいていることを挙げ、「法案のプレッシャーとは関係ない」と強調した。

 米国ではニューヨーク州を含む8州で、大手電子器機メーカーに正規交換部品や修理用ツールを修理店や一般大衆に提供することを義務づける「right to repair」法案が審議されている。Appleをはじめとする大手電子器機メーカーは、修理品質の維持に加え、ハッキングからデバイスを保護するためなどセキュリティの観点から、同法案に反対する姿勢をとっている(米AppleInsider)。

 Appleは修理による売上高を明らかにしていないが、全製品で年間10億~20億ドルと推計され、(Appleが同法案に反対するのは)修理の売上高を確保したいためだと非難する消費者擁護団体もある。