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 日本IBMは2017年7月27日、新型メインフレーム「z14」の説明会を開催した。z14から搭載したデータを暗号化するOS機能やストレージのデータ入出力性能向上などを紹介した。z14の出荷予定は9月13日だ。

 z14はOSの設定で全データを暗号化できる。運用しているアプリケーションを改修せずにデータを暗号化でき、パフォーマンスへの影響はない。メインフレーム専用OS「z/OS V2.3」から使える。従来は個人情報など特定のデータを選んでアプリに暗号化処理を組み込む必要があった。

説明会の会場に展示された新型メインフレーム「z14」
説明会の会場に展示された新型メインフレーム「z14」
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 OS機能としてのデータ暗号化はサイバー攻撃への対策だ。米IBMのロス・マウリIBM Zゼネラル・マネージャーは「サイバー犯罪がビジネスに与えるインパクトが大きくなっている」とサイバー攻撃の防御の重要性を強調したうえで、新機能を「進化を超えた革命的なアップデートだ」と表現した。

米IBMのロス・マウリIBM Zゼネラル・マネージャー
米IBMのロス・マウリIBM Zゼネラル・マネージャー
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 マウリ氏によると、サイバー攻撃によって盗まれたデータのうち暗号化されていたのは4%にすぎないという。暗号化機能は主要な顧客企業150社以上からの要望を受けて開発した。約5年間に投じられた新型メインフレームの開発費は10億ドルに及ぶ。

 朝海孝執行役員は「暗号化と併せて、機械学習やクラウド活用を提案していく」と話した。IBMのメインフレームは機械学習のソフトウエアやクラウドサービスとの接続機能が使える。こうした機能を使っていなかった企業向けに、z14への更改と合わせて新しいシステムを提案するという。

朝海孝執行役員
朝海孝執行役員
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 IBMは2017年9月中にz14を購入した企業向けに暗号化機能やメインフレーム上での機械学習などについてエンジニアが無償で解説する。IBMがメインフレームを基盤に使って運営しているブロックチェーンのクラウドサービス「High Security Business Network(HSBN)」についても解説する。

 HSBNはブロックチェーンの暗号化処理にメインフレームの暗号化専用回路を使っており、1秒間に1000トランザクションが処理できるブロックチェーンのクラウドサービスである。現在は現行機のz13を使っており、今後z14を導入する計画だという。