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 「デジタルエコノミーへのパラダイムシフトがおきている。zは最強のIT基盤になる」。日本IBMの朝海孝ハイエンド・システム事業部長は、2月17日に発表した中型メインフレームz13sを、既存データとデジタルビジネスをつなぐIT基盤と位置付けて売り込む考えを明らかにした。「(デジタルエコノミーやデジタルビジネスは)基幹システムをいかに活用するかがキーになる」(鮫島範行zSystemsエバンジェリスト)ということのようだ。

 朝海事業部長によると、1台の車両も所有していない世界一のタクシー会社、米ウーバー・テクノロジーズのような「持たざるビジネスモデル」を展開する企業が、既存企業の脅威になっている。そこで、物理的な設備などを持つ既存企業が彼らに対抗するために、メインフレーム上の顧客データなどを活かした新しいビジネスに取り組む。

 例えば、基幹系データベースに蓄積した取引履歴や顧客情報と、それに対する顧客のSNSへの書き込みや位置情報を融合したリアルタイムな分析で、顧客に最適な商品やサービスを提案する、などだ。

 だが、調査査会社ガートナージャパンで最上級アナリストを務める亦賀忠明氏は「なぜメインフレームが最適なのか」と疑問を呈する。柔軟性に富むクラウドやオープンシステムを選択する企業は少なくない。IT予算の7割以上をメインフレームの維持に費やす現状に、不満を募らすユーザー企業も増えているはずだ。

 「(メインフレームかオープンかクラウドかは)ケースバイケース」と答える朝海事業部長に対して、亦賀氏は「デジタルビジネスは総論賛成でも、デジタルの話とメインフレームの話は必ずしも結びつかない」とする。さらに「新しいテクノロジーによる革新ができても、安心・安全が壊れることに不安をいだくユーザーは少なくない」と付け加える。