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 「攻めのIT投資をする企業の半数以上が売り上げ、利益とも増加している」。

 この2月に、富士通やNECなど大手IT企業で構成する電子情報技術産業協会(JEITA)ソリューションサービス事業委員会が発表した「国内企業における攻めのIT投資実態調査」のデータだ。

 同委員会はかねてから、ユーザー企業の「攻めのIT投資の少なさ」や「経営者のIT投資に対する意識の低さ」などを問題視している。13年に実施した日米IT投資比較調査でも、「IT投資を競争上非常に重要」とする米国企業が約75%なのに対して、日本企業は16%弱と少ないことを指摘した。

 だが、2月の調査からも「攻めのIT投資」をしたから、業績が拡大したのかは分からない。実は、業績が良かったら、IT投資を増やせたのかもしれないからだ。

 大手IT企業は多くのシステムを構築した実績と経験があるのに、効果を検証してきたのだろうか。大手IT企業が提供するサービスの付加価値は高いのだろうか、低いのだろうか。「顧客に言われたことを作るのが仕事だった」と言い訳をする業界関係者がいそうだが、そのビジネスを改めなければ、投資効果を説明できないだろう。

 「社内の事例を公表している」と反論する大手IT企業もいる。確かに、クラウドサービスを活用したシステムなど、その時々の新しい技術を駆使した社内事例を発表している。だが、数値を含めたIT活用の目標と導入後の成果を公表しただろうか。IT投資額を公表しただろうか。それをしていないのに、大手IT企業がユーザー企業に攻めのIT投資の重要性を訴えても、説得力がないように思える。効果の分からない投資を、誰がするのだろう。

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