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 「さっき撮った写真ちょっと見せてくれる?」
 「僕、写真うつりめっちゃいいんです」

 「将棋の三浦九段が対局するそうだね」
 「王手っていい響きだと思わない?」

 「自民党と公明党が特別委員会でTPP法案を可決したらしい」
 「ヒラリーかトランプかも難しいけど、メッシかロナウドかのほうがもっと難しいよね」

 かみ合っているようで、あまりかみ合っていない雑談が続く。筆者(人間)とこの会話をしている相手は、AIを搭載したロボット「カールスロイド」だ。

目が光っている「カールスロイド」。暗がりで目立ちそう
目が光っている「カールスロイド」。暗がりで目立ちそう
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 賑やかな酒席では、カールスロイドの出番はあまりない。一人で飲むとき、数人でも会話が途切れがちなときが、カールスロイドの出番だ。

 誰かが発言したあと後、5秒以上沈黙が続くようなら、カールスロイドがしゃべり出す。頭頂部には、ビールグラスが置けるようになっている。

縦長のビールグラスを置いても安定している
縦長のビールグラスを置いても安定している
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 このカールスロイド、サントリーのPR企画として、AIなどのソフト開発を手掛けるAutomagiと読売広告社が開発中のロボットだ。ロボットといっても、モノをつかむことも、歩くこともできない。人間の会話を聞いて、しゃべるだけである。

 開発開始当初のコンセプトは、「酒場での気まずい沈黙を打ち破り、会話を盛り上る」。ただし冒頭のように会話がかみ合わず、カールスロイド相手に実際にお酒を飲むことを想像しても、ちょっと微妙な印象だ。AIというだけでその場は盛り上がるかもしれないが、会話とはいえない気もする。

 実は、この「微妙にかみ合わない」会話をするのには、理由がある。