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 人質を解放したくば金を払え──。映画の中の話ではない。あなたのパソコンやスマホで2015年に起こりうる話だ。犯人は「ランサム(身代金)ウエア」と呼ぶウイルスだ。

写真1●シマンテックの浜田譲治セキュリティレスポンス主任研究員
写真1●シマンテックの浜田譲治セキュリティレスポンス主任研究員
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 感染すると端末やデータをロックし、その解放の見返りとして金銭を要求する。ITpro上で何度も取り上げているが、2015年も引き続き注意が欠かせない。

 「ぜひ今すぐバックアップを」。米情報セキュリティ大手シマンテックの浜田譲治氏はこう訴える(写真1)。浜田氏はウイルス解析の専門家。同社で顧客のサイバーインシデントを救済するチームであるセキュリティレスポンスの主任研究員を務める。「パソコンやスマホだけでなく、ぜひNAS(ネットワーク経由でつながるハードディスクドライブ)も」。

攻撃は日本にも上陸済み

写真2●増加するランサムウエアの攻撃数(シマンテックの資料から引用)
写真2●増加するランサムウエアの攻撃数(シマンテックの資料から引用)
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 浜田氏の焦りは、ランサムウエアの急増と悪質化から来ている。同社が調べたところ2014年の世界の攻撃数は880万件で前年の2.1倍に拡大(写真2)。被害者は世界で45倍に急増したという。

 「また海外の話だろう」と高をくくってはいけない。情報処理推進機構(IPA)は1月、「『パソコン内のファイルを暗号化した』という日本語で書かれた警告画面が現れた」という内容の相談が寄せられたと発表した。IPAに日本語のランサムウエアの被害相談が寄せられたのは初めてという。要求された身代金はビットコインで15万円分。相談者は払うことはなかったようだが、IPAは「身代金を支払ったとしてもファイルが元に戻る保証はなく、たとえウイルスを駆除できたとしても、暗号化されたファイルは元に戻りません」と注意を呼び掛けている。