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図1●「Dream Order」の商品画面
図1●「Dream Order」の商品画面
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 ゴールデンウィーク明け直後の2015年5月8日、あるファッション専業EC(電子商取引)モールがオープンした。その名は「Dream Order」(図1)。運営会社であるアパレルメーカーのFASH internationalの田之上将氏は、「(ファッション業界における)第2次転換期の始まりとしたい」と意気込む。

 第1次転換期は2000年代中盤と位置づける。スタートトゥデイがモール型ECサイト「ZOZOTOWN」を始めるなどした時期だ。店舗に出向くのが当然だった顧客の購買行動を変え、ファッションECの普及を加速させる原動力となった。

 それから約10年が経過した今、田之上氏が狙うのは、アパレルメーカー、生産工場、顧客という三者を巻き込んだファッション業界の変革。「Dream Order」が、その舞台というわけだ。

“三方良し”を実現するクラウドファンディング

図2●「Dream Order」の購入画面。目標人数や注文受付期間が記載してある
図2●「Dream Order」の購入画面。目標人数や注文受付期間が記載してある
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 「Dream Order」の仕組みを簡単に説明しよう。複数のブランドが出店し、衣料品やアクセサリーをネット上で販売する点は、既存のECモールと変わらない。異なるのは、一定期間内に、あらかじめ設定した注文数に届いた商品しか生産ラインに回さないこと(図2)。規定の注文数に達しなかった商品は生産しないわけだ。

 こうした仕組みを採用している理由は、「Dream Order」に掲載している商品について各社が在庫を持たず、受注生産の形を採っているからだ。ただし、全てを受注生産していては、どうしても価格が高くなる。そこで、まずはサンプルの写真や説明をEC上に載せ、採算ラインに達した商品だけを販売する。

 「Dream Order」の仕組みは、クラウドファンディングの一形態と言える。クラウドファンディングとは、「crowd(群衆)」と「funding(資金調達)」を合わせた造語で、ネット経由で個人や企業から資金を集める行為や仕組みのこと。新規事業の発足や新製品開発の際に利用するのが現在の主流だが、「Dream Order」はECという日常的な購買の場に、それを持ち込んだ。

 顧客の欲しい商品が必ず手に入るとは限らないわけだが、田之上氏によると、ファッション業界が抱える積年の課題を乗り越え、アパレルメーカー、生産工場、消費者のそれぞれにメリットをもたらす、“三方良し”の仕組みなのだという。