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 2014年8月下旬、記者は非常に焦っていた。締め切りが近いのに原稿執筆が進まなくて焦っていたわけではない(それはいつものことだ)。何に焦っていたかというと、長女(小学3年生)の夏休みの自由研究に関してである。

 2013年夏の自由研究では、「海水を蒸発させて塩を作る」というテーマで実際に塩を作った。このときは、家族旅行で熱海に行った際にペットボトルに海水をくみ、アルミホイルを敷いた大皿の上に薄く広げて天日干しを繰り返すことにより完成させた。

 2014年夏の自由研究はこの続きとして、「去年作った塩の粒から大きな結晶を作る」というテーマを設定した。もちろん、小学3年生の長女が自分でこうしたアイデアを考え出したわけではなく、記者が長女と雑談しながら候補の一つとして提案し、話し合って決めた。

記者が「自由研究を手伝う」ことの二つの意味

 「何だ。単なる親バカ話か」。そう切り捨てないでちょっと付き合ってほしい。記者は基本的に子供の夏休みの宿題など手伝う考えは持っていない。実際これまでも、他の宿題は全くと言っていいほど手伝ったことはない。ただし、自由研究だけは別だ。

 理系出身の記者としては、科学的なテーマで自由研究をする手助けをすることで子供に科学への興味を深めてもらいたいし、何より“自分自身が楽しみたい”のだ。俗に言う「理系魂がウズウズする」というやつである。とはいえもちろん、作業自体はほとんど長女にやらせている。

 そんなわけで8月初めに実験を開始したのだが、冒頭のように8月下旬になって焦ることになる。「結晶が思ったほど成長しなかった」からだ。ご存知のように今年の8月はあまり暑くなかったし、ゲリラ豪雨もたびたびあったので外に置きっ放しにはできない。記者の自宅は日当たりも良くない。

 仕方なく室内で飽和食塩水を自然蒸発させていたのだが、3週間程度では大して蒸発しなかった。その結果、食塩水に吊るしておいた種結晶もわずかに成長はしているものの、直径4mm程度であり、提出するのはちょっと忍びない状態だった。テーマを持ちかけて材料や道具を買い出しに行かせ、時間をかけて準備までさせておいて結果がこの程度というのは記者のプライドが許さない。