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 「クラウドERPの提案ができなければ、提案を受け取ってもらえない時代になってきている」――。

 こう話すのは、大手SIerで20年以上にわたってERP(統合基幹業務システム)の導入コンサルタントを務めてきたA氏だ。A氏によると、ここ1年ほどの間で、ERP導入を検討する企業からのRFP(提案依頼書)に必ずと言っていいほど「クラウドERPの提案を含めること」といった条件が盛り込まれるようになったという。

 はたしてクラウドERPとは何か。

 簡潔に言うと、“ERPをクラウド環境で利用するもの”だ。名前そのままの印象も否めないが、もう少しかみ砕くと、「財務会計や人事給与、販売管理など、企業の基幹業務を支えるERPパッケージの機能を、クラウド環境で利用するもの」である。

 ERPは従来、クラウドではなくオンプレミスで動かすことが当たり前とされてきた。その理由は大きく二つある。

 一つは、そもそもERPパッケージベンダーが数年前までクラウド環境をサポートしていなかったこと。ERPパッケージ最大手の欧州SAPは2012年まで、ERPの稼働環境として米アマゾン・ウェブ・サービスの「Amazon Web Services(AWS)」をサポートしていなかった。