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 クラウドサービスの提供者と、その利用者。現在のITは、地球規模でクラウドを展開している事業者と、それをうまく使いこなして地球規模でビジネスをしている利用者によってリードされている面がある。米Treasure Dataの共同設立者の一人である古橋 貞之氏(ソフトウェア・アーキテクト)は、日経SYSTEMS 1月号の特集1「主役交代 2016~2020年に席巻する新技術」の寄稿の中で次のように指摘している。

 「クラウドを提供している企業やごく一部の超巨大ITサービス企業は、データセンターをいかに経済的に、スケーラブルに作るかに知恵を絞り、精力を傾けている」「一方、我々のようなソフトウエアエンジニアはオンプレミスからクラウドへの移行によって、ハードウエアを意識することがなくなった。ソースコードを書けば、基盤であるクラウドの上で、即座にサービスを開始できる」。

産業革命並みの社会変化が起こる

 5年刻みで考えたときに、2016年は2020年に至る最初の年と捉えられる。2020年といえば東京でオリンピックが開かれる年であると同時に、2015年10月に開催された「東京モーターショー 2015」で複数の自動車会社が展示していた自動運転車の実用化が期待されている年でもある。自動運転車は、これまでドライバーが行ってきた「認知」をカメラやセンサーが代替し、「判断」をコンピュータが下す。

 ITの進化がけん引役となって、ライフスタイルのみならず、業務も業務プロセスも現在とは大きく変わっていく。ガートナー ジャパンの亦賀 忠明氏(リサーチ部門 ITインフラストラクチャ&セキュリティ バイスプレジデント 兼 最上級アナリスト)は「デジタルビジネスという、産業革命に匹敵する大きな社会変化が起ころうとしている。ITエンジニアは好むと好まざるとにかかわらず、その大きなうねりに巻き込まれる。大事なのは、デジタルビジネスをリードするエンジニアになること。そうでないと、AI技術による自動化の進展で自己の地位がロボットに取って代わられる」と警鐘を鳴らす。