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 ただし、製品特性を見極めることが大きなポイントになります。化学のようにA成分とB成分、C成分、D成分をいかに配合すれば最適値となるのかという分野に対し、メカ的な加工条件や組み立て条件は、単独で最適値が決まることが多いのではないでしょうか。

 このように、目の前の改善テーマに実験計画法や確率分布、相関・回帰分析といった手法が役に立つか否かを見極めることが大切です。必要と判断したなら、徹底的に習得するというスタンスです。また、習得するにしても先を見据えてAさんとBさんに取得してもらい、実験計画法のキーパーソンになってもらうのも1つの手です。基本知識は全員がしっかりと身につけ、特化した技術は専任者が担当するという考え方です。

 例えば、普通免許は職場の誰もが取得しておきたいと考えます。しかし全員が取得したからといって、次のステップとして全員で大型免許を目指そうなどとは誰も考えません。それは試験が難しいからではなく、大型免許を使う機会がないからです。もしも使う必要があると判断しても、使う頻度が少なければメンバーを選抜して取得すればよい。これと全く同じスタンスで実験計画法などの統計手法を学習するか否かの判断を行えばよいのです。

 話しが少し長くなりましたが、言いたかったことは、日常的に不良品が発生しているのに、それを横に置いておいて、使う見通しのない手法の習得に相当な時間とコストを費やすことへの疑問です。QC検定3級の知識を駆使すれば、目の前の不良のほとんどは解決できるのですから。なお、知的好奇心でさまざまな知識を習得することは素晴らしいことです。この点は誤解のなきように。

 次回は、実験計画法を活用して加工条件を導き出すのはどの部署の職務なのかについてお伝えします。