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受発注者横断のつながりも

 若手を早く戦力にできるよう、会社はあの手この手で新たな研修や環境づくりに取り組む。しかし、社内だけでできることには限界がある。伊藤氏は「若手自身に活躍したいという意欲がなければ意味がない」と指摘する。

 こうしたモチベーションを醸成する場として、「横のつながり」に期待がかかる。会社の垣根だけでなく、受発注者間の壁を越えた若手の活動も広がる。

土木学会 若手パワーアップ小委員会 委員長 橋本 麻未氏(鹿島地盤基礎設計部都市グループ設計主査)(写真:日経コンストラクション)
土木学会 若手パワーアップ小委員会 委員長 橋本 麻未氏(鹿島地盤基礎設計部都市グループ設計主査)(写真:日経コンストラクション)
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 その1つが、土木学会が16年に立ち上げた「若手パワーアップ小委員会」。委員長の橋本麻未氏は鹿島の地盤基礎設計部、幹事長の伊東佑香氏はJR東日本研究開発センターの所属だ。2人は36歳の同い年。委員会の活動で頻繁に顔を合わせる。

 「発注者と互いに仕事の話をゆっくりできる機会はこれまでなかった」と橋本氏は話す。数年前までは現場勤務だったが、発注者が事務所に来るとなれば、きれいに掃除をして「お客様」として出迎えた。業務に関する内容でも、気軽に相談できる雰囲気ではなかった。「かつては発注者が事務所に泊まり込んだりするほど近い存在だったと聞くと、羨ましく思うこともある」(橋本氏)。