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Q:そもそも、なぜマイナンバーが必要なのか?
世の中には既に、住民票コードにはじまり、基礎年金番号、運転免許証番号、パスポート番号など、公的機関が個人に割り当てた番号があふれかえっている。それにもかかわらず、なぜ今、新たな番号制度「マイナンバー」が必要なのか?

A:マイナンバー制度を導入する背景には、大きく3つの要因があります。一つ目が、財政と社会保障の問題です。これから超高齢社会を迎えるにあたって、限られた歳入のなかで、きめ細やかな社会保障サービスを提供するためには、所得や給付状況など個々人の状況を正確に把握する必要があります。それには、様々な個人情報を紐付けて管理するための識別番号が必要になります。二つ目が、行政の効率化です。業務を効率化するためには、行政の縦割りを解消することが欠かせません。分断されている行政機関相互の情報を連携させる手段として、やはり個人の情報を紐付ける仕組みが必要です。そして最後が、東日本大震災のような甚大な災害に対する備えです。本人確認や要援護者名簿の作成、医療情報の活用といった場面で、番号制度が力を発揮します。

 政府は、マイナンバーを必要とする理由を「マイナンバー法により、より公平な社会保障制度の基盤となる『社会保障・税番号制度』を導入する。これにより、国民の給付と負担の公平性、明確性を確保するとともに、国民の利便性の更なる向上を図ることが可能となるほか、行政の効率化・スリム化に資する効果が期待できる」(2012年2月14日に国会に法案提出された際の資料「社会保障・税番号制度の概要」より)と説明している(図1)。さらに、この資料では、防災分野における被災者支援に関する事務もマイナンバーの利用範囲に含められている。

図1●マイナンバー制度の目的
図1●マイナンバー制度の目的
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 そこで、まず国家財政の危機や社会保障への不安といった社会情勢を説明する。その後に、行政の効率化や大災害時において、マイナンバーを導入することでどのような効果が期待できるかを説明していこう。