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 米国時間10月2日,現在広く利用されている共通カギ暗号「DES(Data Encryption Standard)」に代わる,新しい米国政府標準暗号「AES(Advanced Encryption Standard)」の最終候補が決定した。選ばれたのはベルギーの暗号学者が開発した「Rijndael(“Rhine-doll”と発音)」である。ただし,これが最終決定ではない。今後,選定機関であるNIST(米国商務省標準技術局)は広く一般から意見を募集して,問題がなければAESになる。正式決定は2001年の春になる予定である。

 77年に制定され,世界中で広く使われている現在の米国政府標準暗号であるDESは,近年その安全性の低下が指摘されている。解読に用いられるコンピュータ・パワーの増大とさまざまな攻撃法の出現がその原因である。

 そのためNISTでは,DESに代わるより安全な共通カギ暗号を97年に公募した。それに対して,世界中のベンダーや暗号学者から15の暗号アルゴリズムが寄せられた。その後,98年8月,99年3月,2000年4月の3回の国際会議と世界中の専門家によるパブリック・レビューの結果,最終的にRijndaelに絞り込まれた。

 NISTのリリースによると,Rijndaelを選定した理由は,ほかの暗号に比べて「安全性」と「コスト」のバランスがよかったためとしている。また,ソフトウエアとハードウエアのどちらに実装しても,一貫してよいパフォーマンスを発揮したことも理由として挙げている。

 ただし,Rijndaelはあくまでも最終候補であって,AESにはまだなっていない。今後,今までの選定過程と同様に,RijndaelがAESとしてふさわしいかどうかについての意見を広く一般から募集し,問題がなければAESとして正式決定される。NISTによると,正式決定は2001年の春になる予定である(内容をより詳しく知りたい方は「ITレポート」をご覧ください)。

(勝村 幸博=IT Pro編集)

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