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 エニックスの子会社である「ビーエムエフ」は6月13日,同社の指紋センサーを1台あたり5000円以下で12月から発売することを,IT Proの取材に対して明らかにした。指紋センサーとは,載せた指紋の凹凸を読み取るパーツである。指紋で本人確認を行う,いわゆる「指紋認証システム」の“かなめ”となるものだ。同社が発売するのは,パーツおよび開発ツールだけであり,指紋認証システムを開発しているベンダーに向けて販売する。

 同センサーの特徴は“低価格”だけではない。センサーを指で押した際の圧力差で指紋を読み取る「感圧式」を採用していることも挙げられる。同方式のセンサーは他に例がないという。現在市場に出ている製品の多くは,光学的に指紋を読み取る「光学式」や静電容量の違いで凹凸を読み取る「半導体式」を採用している。こういった他の方式と感圧式の大きな違いは,「指が水で濡れていたり,逆に乾燥しているなどの条件によらず,正確に読み取れること」(ビーエムエフ 代表取締役社長 田森照彦氏)。ほかの方式では,指が適度に湿った状態でないと正確には読み取れないという。同氏はセンサー部分に水を貯めた状態でも指紋を読み取れることをデモしてみせた(写真)。

 最近では,指紋認証製品の低価格化が進み,市場には1ユーザーあたり1万円台の製品もいくつか登場している。ビーエムエフのセンサーを製品にするためには,読み取った指紋情報と登録しておいた情報を照合するソフトウエアなどが必要なので,実際の製品価格はセンサー価格よりも高価になる。しかし,製品コストの中で大きな割合を占めるセンサーが低価格化することで,現状よりも安い製品が登場するものと期待される。

(勝村 幸博=IT Pro編集)