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 米インテルは年内に,IDC(インターネット・データセンター)が提供するサービスを実現するための仕組みを対象にしたフレームワークを発表する。インテルのIDCサービス子会社である米インテル オンライン サービス(IOS)でエンジニアリング担当ディレクタを務めるムハマド・アガナジック氏が明らかにした。

 フレームワークは,IDCが運用するアプリケーションのライフサイクルを対象にしたもの。設計,開発,運用,保守,アップグレードの5段階それぞれで発生する作業をできる限り自動化するための技術や仕組みを提唱する。

 具体的には(1)アプリケーションの設計や,仕様が要求に合っているかどうか,システム構成の決定やソフトの自動生成などのためのソフト,(2)稼働状況の把握や障害分析に向けたリアルタイムの分析・意思決定支援ツール,(3)自動運転や構成変更などをルールに沿って実行するための仕組み,などである。

 これらの技術をインテル自身が開発し,IOSで実際に検証したものを公開する考え。それぞれでAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を用意し,同フレームワークに沿ったツールやアプリケーションを各社が開発・販売できるようにする。

 IDCを対象にしたフレームワークは,ネット型サービスを提供するIDCへの主導権を握るための施策。パソコン事業で,内部仕様や一括管理するための仕組みなどコア技術に絡む業界標準を次々と繰り出し,市場を席巻したのと同じ戦略を,ネット型サービス市場に置いても展開するわけだ。

 これと並行して,IDCにハードやソフト,サービスを提供する企業に向けた支援策も強化している。米インテルのセールス&マーケティング事業本部副社長兼ソリューション・マーケット・デベロップメント事業部ディレクタのデボラ・コンラッド氏は「大手ISV(独立系ソフト・ベンダー)との協業により,中堅・中小企業市場攻略を視野に入れたネット型サービスの開発が進んでいる」とする。

 メーカー/ISVへの支援策の中核は,次期マイクロプロセッサの技術情報開示。特に現時点では,これまでのIA-32からIA-64への移行を加速させる。システム・プロバイダに対する支援策は,付加価値ビジネスを展開するための教育と技術情報の提供,共同マーケティングが中心。日本市場においては「NTTやTISなどの企業ごとに別々の支援策を提供している」(コンラッド氏)と明かす。

 これら支援策のベクトルも,IDCやネット・サービスに向いている。ISVなどが開発する製品は,IDCのフレームワークの要素を構成する標準部品に位置付ける。

(志度昌宏=日経システムプロバイダ)

[日経システムプロバイダ2000年7月20日号,6ページより]