NET&COM2003のVoIP/IP電話パビリオンには,5社の大手インターネット接続事業者(ISP)が参加。今,話題のIP電話を体験できる。これまでにない新しい試みとして,異なるISPのサービス間で,IP電話を掛け合うことができる。これまで,大手ISPによる通常の電話機とブロードバンド回線を使ったIP電話サービスでは,異なるサービス間の通話はできなかった。

 参加したISPは,BIGLOBEのNEC,OCNのNTTコミュニケーションズ,So-netのソニーコミュニケーションネットワーク,@niftyのニフティ,Panasonic hi-hoの松下電器産業である。この5社が通常の電話機をADSL回線に接続するタイプの,6つのサービスを紹介している。

 今回,唯一2つのサービスをデモするのはNEC。同社は「FUSION IP-Phone for BIGLOBE」および「NTTコミュニケーションズ IP-Phone for BIGLOBE」を展示する。前者は,IP電話基盤ネットワークとしてフュージョン・コミュニケーションズ,後者はNTTコミュニケーションズを用いる。IP電話基盤ネットワークは,通話の管理を行うとともに,通話相手との間で音声データをやり取りする。接続先が加入電話の場合は,相手にもっとも近い,加入電話網との接続点まで音声データを送る。

 他の4社はIP電話基盤ネットワークとして,いずれもNTTコミュニケーションズのものを用いる。NTTコミュニケーションズは,NECを含めた5社による相互通話共同実証実験を1月29日から始めていた(掲載記事)。一般向けに相互通話をデモするのは今回が初めてとなる。

 なお,NTTコミュニケーションズのIP基盤ネットワークは,この5社以外にも,朝日ネット,ドリーム・トレイン・インターネットなど9社が利用することをすでに明らかにしている(掲載記事)。

 デモ環境としては,フレッツ・ADSLまたは,アッカ・ネットワークス/イー・アクセスのADSL回線をパビリオンに引き込み,そこに富士通製のIP電話対応ADSLモデムあるいは松下電器産業製のIP電話対応ブロードバンド・ルーターなどを接続して,通常の電話機を接続した。

 5社は現在,IP電話の試験サービスを提供している。試験サービス期間中は,加入電話への発信を含めて無料で利用できる。この春に予定されている商用サービス開始時には,基本料がかかるとともに,加入電話への発信は有料になるが,相互通話できるISPとの間では無料にする予定である。

(和田 英一=IT Pro副編集長)