2004年もIT Proをご愛読いただきありがとうございました。IT Proオープンソースでは,オープンソース関連記事の年間ヒット数ランキングをまとめました。集計期間は2004年1月1日から12月27日までです。
まず,ニュースのランキング,2004年の年間ベスト10です。
表1●オープンソース関連ニュース年間ランキング
順位 | タイトル | 掲載日 |
1位 | 「IEでしか読めないページ,Windowsでしか使えないシステムは不適」,経産省が調達ガイドライン作成へ | 2004/12/10 |
2位 | Windowsファイル・システムにインストールできるフリーのLinux,産総研が公開 | 2004/7/6 |
3位 | Windows 2000/XPの画面の中で動くLinux,産総研が公開 | 2004/8/24 |
4位 | 米Sunのオフィス・スイート「StarOffice」の販売数がドイツで100万本を突破 | 2004/3/20 |
5位 | 「Windowsが全ユーザーに必要か、再考すべき」、米OSDLマーケティング・ディレクタ | 2004/2/6 |
6位 | Red Hat Linuxの後継Fedoraの日本でのコミュニティが発足 | 2004/2/10 |
7位 | Mozilla Japanが軽量ブラウザFirefox 1.0日本語プレビュー版を公開,英語版は150万ダウンロードを突破 | 2004/9/22 |
8位 | Firefoxと対をなすメール・クライアントThunderbirdが正式リリース | 2004/12/7 |
9位 | 「Tomcatだって大量アクセスに耐えられる」 | 2004/06/21 |
10位 | IEやMozillaにアドレス・バーを偽装されるセキュリティ・ホール | 2004/06/14 |
1位は「IEでしか読めないページ,Windowsでしか使えないシステムは不適」,経産省が調達ガイドライン作成へ」。2位,3位に1CD Linux「KNOPPIX」のニュースがランクインしました。Windowsユーザーでも簡単にLinuxを使用できるという特徴が注目を集めたようです。
次に,IT Proオープンソースのオリジナル・コンテンツのランキングです。
表2●IT Proオープンソース オリジナル・コンテンツ年間ランキング
順位 | タイトル | 掲載日 |
1位 | 「山積みの問題をねじ伏せて基幹システムを構築」――UFJ銀行グループLinux導入の舞台裏 | 2004/9/29 |
2位 | 【Linuxウォッチ】第12回 日本人が作るRed Hat系1CD Linux「Berry Linux」 | 2004/11/8 |
3位 | 【PostgreSQLウォッチ】基幹業務向けに大幅拡張されたPostgreSQL 8.0,ベータテスト開始 | 2004/8/23 |
4位 | 【Jakarta/Apacheウォッチ】JSFでStrutsは不要になる?答えを握るStruts-Facesとは | 2004/9/21 |
5位 | 【特選フリーソフト】Windows上でLinuxを動かすCooperative Linux(上) | 2004/8/25 |
6位 | 【PHPウォッチ】第12回 PHPでWindowsのGUIアプリを作る「WinBinder」 | 2004/11/15 |
7位 | 「Linuxが落ちる原因,遅い理由はこうして突き止める」――VA Linux Systems Japan 高橋浩和氏 | 2004/4/28 |
8位 | 【Linuxウォッチ】第11回 「Windows上でLinuxを動かす」coLinuxは使えるか | 2004/10/4 |
9位 | 【セキュアOS SELinux入門】第1回 セキュアOSが必要な理由 | 2004/4/26 |
10位 | 【Linuxウォッチ】第7回 管理コスト削減のカギ1CD Linux,機能十分でインストール不要 | 2004/5/11 |
ここでは,UFJ銀行グループへのLinux基幹システム導入チームへのインタビューが1位となりました。PostgreSQL 8.0のレポートが3位,JavaServer Facesのレポートが4位,セキュアOS SELinuxの解説記事が9位など,業務システム構築のための実務情報に多くの支持をいただきました。
最後に,IT Pro全体のオープンソース関連記事,総合ランキングです。
表2●IT Proのオープンソース関連記事総合年間ランキング
1位には「さらば巨大ブラウザ――Netscapeの失敗が生んだFirefoxの挑戦」が登場。2位には,その記事に併設したアンケートへの回答をまとめた「【結果発表】IT Pro読者はFirefoxをどう評価したか」が入りました。3位は,これらとも関連する「IEでしか読めないページ,Windowsでしか使えないシステムは不適」,経産省が調達ガイドライン作成へ」となりました。
2004年は,Linuxは金融機関の基幹システムとなるまで成熟しました。PostgreSQLやMySQL,StrutsやTomcatなどオープンソース・ミドルウエアも,様々な企業でミッション・クリティカルな用途に採用されるようになりました。
そして新たなフロンティアとして,デスクトップへの挑戦が本格的に始まりました。FirefoxやOpenOffice.org,Thunderbirdといった,WindowsやMacintoshでも動作するオープンソース・ソフトウエアが注目された年となりました。またKNOPPIXのように,Windowsユーザーが容易に利用できるディストリビューションへの関心も高まりました。
2005年も,IT Proオープンソースでは,オープンソース関連のニュースやコラム,解説記事を掲載してまいります。2005年もお役立ていただきますよう,どうかよろしくお願いします。