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 「Linuxを搭載した汎用機zSeriesが好調。2004年度,zSeries全体で日本では金額ベースで昨年比2ケタ増と好調だったが,牽引役となったのがLinux搭載機。金額ベースで前年比約40%伸びた。今年もこの勢いが続いている」――zSeries事業部長 渡辺朱美氏はLinux搭載汎用機の好調ぶりをこう語る。

 「高価」というイメージのある汎用機と,「コスト削減」を目的に採用されることも多いLinuxは,珍しい組み合わせに映る。しかし,渡辺氏によれば「2003年末からLinux搭載機の導入が増えてきており,現在はすでにzSeriesの2~3割をLinuxが占める」という。全世界では1000台以上の,Linuxを搭載したIBM汎用機が動いている。国内では竹中工務店,トステム,NTTデータ,日本情報産業などがzLinuxを導入している。

 Linuxで汎用機が選ばれる理由としてIBMが挙げるのが「これまで培ってきた信頼性と運用の容易さ」(渡辺氏)である。汎用機は,ハードウエアのほとんどのコンポーネントが冗長化され,監視されている。障害を検知し,稼動しながら部品を交換するといったことがほとんどの構成要素に対して可能だ。歴史があるため運用のノウハウも確立している。

 だが選ばれる“秘密”はほかにもある。仮想マシンによるサーバー統合で発生する,ソフトウエア・ライセンスの節約効果だ。zSeriesでは仮想マシン・ソフトVM上で,複数の独立したOSを同時に稼動させることができる。外部からは複数のLinuxマシンが動作しているように見えるが,物理的にはきょう体は一つ。OracleやDB2,WebSphereといったソフトウエアのライセンスは物理的なCPUの数だけですむ。

 NTTデータは,信用金庫向けオンライン・バンキング・サービス・システム「WEB-FB」をzLinuxを搭載したzSeries上で運用している。数十台のUNIXサーバーによる構成も検討した。しかし,zSeriesでのVM上で二十数台のLinuxを動作させる構成のほうが,DB2とWebSphere Application Serverのライセンスを節約できるためコスト面で有利だったという。

 またIBMは,Linux向けに実質的な“値引き”も提供している。IFL(Integrated Facility for Linux)と呼ぶLinux専用CPUである。VMとLinuxだけが稼動するようにハードウエア・レベルで制限をかけている。通常のCPUに比べ最大10の1の価格で販売するという。日本IBMだけですでに200個以上のIFLを出荷した。

 渡辺氏は「欧米に比べ日本では低価格化が遅れた時期もあったが,現在のzSeriesは一般に思われているよりもコスト・パフォーマンスは高い。一度見積もりをとってみてほしい」と訴えた。

(高橋 信頼=IT Pro)