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 インターネット・ショッピングの利用経験者が初めて過半数を突破して57.7%に----。日経ネットビジネスが行った『インターネット・アクティブ・ユーザ調査』の結果を1文で表現するとこうなる。「既に買い物をしたことがあり,今後も利用したい」と答えたユーザは男性の57.6%,女性の55.2%に達している。10回以上ショッピングを経験した“リピータ”の割合も,半年前の前回調査の17.1%から23.4%へと大きく伸びた。

 インターネット・アクティブ・ユーザ調査は,当編集部が1995年12月の第1回調査から半年ごとに実施してきたもの。最新の調査は10回目。アンケートの実施期間は2000年5月23日~6月5日までの約2週間。有効回答数は1万6702と,99年12月の第9回調査(1万7074),99年6月の第8回調査(1万5881)とほとんど同じ規模の調査と言ってよい。

 これだけEC(電子商取引)がテレビや新聞で盛んに報道されている状況で,ショッピング経験率が過半数に達したからといって,いまさら大げさに言い立てるのはおかしいと思われるかもしれない。

 しかし98年6月調査でショッピング経験率48.3%に達して以来,調査の回数にして4回(98年6月,98年12月,99年6月,99年12月),期間にして1年半ものあいだ,インターネット・ショッピングの経験率はずっと50%弱で足踏みしていた。それが一転して大幅に増加し,一気に50%を超え6割に迫ったのだ。実は半年前,初心者ユーザにとってショッピングの敷居が高いことが“経験率の足踏み”の理由だと,「記者の眼」欄で解説したことさえある(「1年半変わらないネット・ショッピング経験率の秘密」参照)。

 57.7%というショッピング経験率は,半年前の調査結果と比べても9.8ポイント増の大幅アップである。この結果には,経験率全体の足を引っ張ってきた初心者ユーザのショッピング経験率が大きく伸びたことが寄与している。インターネット利用経験が9カ月未満の初心者ユーザのショッピング経験率は,第9回(99年12月)の調査では24.4%だったが,今回の調査では33.7%に達した。インターネット・ショッピングに対する敷居はこの半年で急激に低くなった。

 特に女性ユーザのショッピング経験率は,インターネットの利用経験とともに急激に上がる。

 例えば,99年10月~2000年3月にインターネットを開始したネット経験半年程度の女性ユーザのショッピング経験率は42.8%。それが,99年4月~99年9月にインターネットを開始した女性だと52.8%となり,インターネット利用経験1年程度で過半数がショッピングを経験している。ただし同じインターネット利用経験を持つ男性ユーザのショッピング経験率はそれぞれ32.3%と38.6%。インターネット経験1年程度では4割にも満たない。

 地味な数字だが,今回の調査では「ネットでは買い物したくない」と回答した“EC絶対拒否層”の割合も過去最低の14.9%にまで下がった。EC絶対拒否層は,95年12月の第1回調査からコンスタントに2~3割は存在する安定したセグメントだった。今回の調査が日本のECの転換点を示しているようにも思える。

(国米 敏弘=日経ネットビジネス編集長)