Windows 2000の新しいサービス・パックが雑誌の付録CD-ROMで配布され始めている。筆者が担当する日経Windows 2000でも7月号に添付した。名前は「Windows 2000 Service Pack 2」。

 Windows 2000のユーザーにとっては二つ目のサービス・パックである。提供開始は6月1日だが,CD-ROMとして配布されたものを見ると,改めて“悩ましい存在”だと感じる。このサービス・パックを適用すべきかどうか。適用するにしても,いつするか・・・。実に悩ましい。

 サービス・パックとは,マイクロソフトが無償配布するプログラム修正モジュール集のこと。アップデート・プログラムでもあり,実行すると,対象製品のファイルを最新のものに入れ換える。

 サービス・パックは製品ごとに用意されるので,名前は様々だ。Windows 2000 Service Pack 2のように製品名と提供順の番号が組み合わさった名前が付くものが多い。Office 2000では一つ目の修正モジュール集を「Office 2000 Service Release 1」と言っていたが,二つ目のものは「Service Pack 2」という名前になった。

基本的には導入すべきだが・・・

 「導入するか,しないか」でいえば,基本的には導入すべきものである。サービス・パックはバグを減らし,ソフトウエアの品質を向上させる。不正アクセスなどに利用されるセキュリティ上の弱点も修正してくれる。そして今後,マイクロソフトから出される個別の修正モジュールは,最新のサービス・パックが適用されていることが前提のものになるはずだ。

 だが,良いことばかりではない。アップデートされた部分が互換性を損なっており,トラブルになることがある。特にOS用のサービス・パックは,思わぬアプリケーション・ソフトに影響が出るほか,マシンが起動しなくなる可能性がある。テストはされているのだが,現実の環境のすべてで試されているわけではないからだ。

 サービス・パックにはアンインストール機能もあるが,それを実行しても完全には元に戻らないことも多い。そのため,新しいサービス・パック,特にOSのものをインストールするときは,最悪の事態に備える必要がある。完全に元に戻せるように,システム全体のバックアップを取ることが基本である。サーバーや重要なクライアント・パソコンにサービス・パックを適用するときには必ず実行したい。

 個人用のパソコンだと,バックアップを取ろうにもディスクの空き容量が少なかったり,バックアップ先として追加するディスクなどがなかったりする。こんなときは,少し我慢すべきである。雑誌の付録などでCD-ROMが付いているとすぐインストールしてしまいたいものだが,焦らないで欲しい。

焦らず情報収集に万全を期す

 やはり,情報収集はしておきたい。最低限チェックするのは,サービス・パックのCD-ROMにも入っているリリース・ノートである。これには,インストールする前の注意点がいくつか書かれている。たとえばNorton AntiVirus 2000が導入されているとき。Windows 2000 Service Pack 2を導入すると,ウイルスがあると誤って認識すると書かれている。

 日米マイクロソフトのWebサイトの情報も見ておきたい。サポート技術情報のページ(該当サイト)では,Windows 2000 Service Pack 2の情報を「SP2」などのキーワードで検索できる。さらに,アプリケーション・ベンダーやPCハード・ベンダーなどのWebサイトのサポート情報を調べるとよりよいだろう。

 ただし,ベンダーのサイトを見たところ,Windows 2000 Service Pack 2関連の具体的で正確な情報を得るにはもう少し時間が必要と感じた。

 多少不正確なところもあるが,早く情報を得るときは,ユーザーの評判を調べる方法がある。インターネット上の電子掲示板などから情報を得ることができる。検索エンジンで検索すれば複数見つかる。英語のものがほとんどだが,活発な情報交換が行われている。

 例えば,CNETのdownload.comというサイト(該当サイト)には,シェアウエアなどダウンロード可能なプログラムをユーザーが評価するページがある。そのなかの「Drivers & System Files」というコーナーで,Windows 2000 Service Pack 2の英語版について,多くのユーザーの意見を読むことができる。

 ここを見ていると,まったく問題のないユーザーもいる半面,パソコンが起動しなくなったユーザーもいる。少なくともトラブルが皆無ではないことが分かる。ちなみに私の環境では,Windows 2000 Service Pack 2を適用して再現性のある目立つ問題は今のところ見つかっていない。

 とはいえ,ちょっとした問題はあったので,知人などに「いつ導入するか」と尋ねられたら,今は「もう少し待ってみたら」と答えようと思っている。

干場 一彦=日経Windows 2000副編集長