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 日経Windowsプロでは2月から3月にかけて,「企業や団体におけるWindowsクライアント利用/管理の実態調査」というWebアンケートを実施した。その詳細な結果は,日経Windowsプロ4月号の特集「プロが教える正しいWindowsの管理」で取り上げた。ここでは,その調査結果の「肝」となる部分を,皆さんにご紹介したいと思う。

 この調査の狙いはそもそも,「Windowsクライアントはだれが管理しているのか」を調べることにあった。クライアント管理には大きく分けて,システム管理者が主体になる「集中管理型」と,エンドユーザーが主体になる「分散管理型」という2つの方向性があり,多くのユーザーがどちらを選ぶか迷っているように感じていたからだ。

 クライアントの集中管理とは,Windowsのセキュリティ更新や,アプリケーション/周辺機器の追加/削除などをすべてシステム管理者に任せてしまうやり方である。確かに安全であるのだが,クライアント規模に応じた管理者が必要であり,企業のコスト負担は重くなる。また,管理手法に問題があれば,エンドユーザーの利便性が損なわれる恐れもある。

 一方,クライアント・マシンの管理をエンドユーザーに任せても,管理コストは残業代などに転嫁される可能性があるし,トラブルやセキュリティのリスクも高くなる。アプリケーションや周辺機器をエンドユーザーが自由に追加できる状況は便利である一方,海賊版ソフトウエアの排除や厳格な情報管理,セキュリティ対策などに悪い影響を与えるだろう。

図1●従業員規模でみたActive Directoryの導入率
図2●Windowsクライアントの管理担当者
 集中管理型と分散管理型は,どちらを選んでも間違っているような気がするし,どちらも正しいように思える。筆者もどちらが正しいとは,断言できない。そこで,企業ユーザーの現場ではどちらの方針が採られているのか,調査したわけだ。

意見は真っ二つに分かれた

 しかし結論から言えば,ユーザーの現場においても,クライアント管理の方針は真っ二つに分かれていた。従業員数による方針の変化もほとんどない。「クライアント台数が多ければ,集中管理せざるを得なくなる」といったものではなかったのだ。ここでは代表的なものとして「Active Directoryの導入率」「Windowsクライアントの管理担当者」「ローカルの管理者権限をエンドユーザーに与えるか」「クライアントのセキュリティ更新」という4つの調査結果を紹介しよう。

 Active Directory(AD)の導入率は図1[拡大表示]の通りである。さすがに従業員数が1~9人の企業ではADの導入率は低いが,それ以上の規模ではAD導入率は総じて3~4割である。「大企業ほどADの導入に積極的」といったことは言えなかったし,逆に規模の小さい企業でも,それなりにADが導入されていることが明らかになった。

従業員規模による傾向の変化がほとんど見られない

 実は,ADの導入率に限らず,他の調査項目でも「従業員数規模による変化があまり見られない」というのが,今回の調査結果の特徴だった。

 図2[拡大表示]のWindowsクライアントの管理担当者を見てみよう。従業員規模が大きくなるにつれ,「エンドユーザーの裁量に任せている」という回答の割合は減少するため,規模が大きくなれば,「クライアント管理をだれがするのか」というポリシーは,ちゃんと決めるという傾向が見て取れる。しかし,「システム管理者が責任を持って管理する」という集中管理型の割合は,従業員規模による変化がほとんどなかった。