独立系の競争的地域通信事業者(CLEC)による挑戦的なキャンペーンにもかかわらず,DSL加入者の獲得競争で最後に勝ち残るのはベル系地域通信事業者(RBOC:ベビーベル)だろう。米In-Stat Groupは米国時間8月8日に予測を発表したもの。
Covad Communications,Rythms Netconnections,Northpoint Communicationsなどの大手DSLサービス・プロバイダの挑戦に対して,ベル系地域通信事業者は既存の膨大な顧客ベースと資金力で対抗している。In-Stat社は,長期的にはCLECはRBOCをしのぐほどの加入者を獲得するには至らないとみる。
CLECは既に小規模ビジネスの市場でかなりのシェアを確保しており,当分の間このシェアは確保できるだろう。しかし最終的には,CLECは自分でDSLネットワークを保有しないし,DSL加入者も保有せず,RBOCのシステムのユーザとしての地位に落ち着くようになると予想する。その他の内容は以下の通り。
・ 2000年第1四半期でRBOCはDSLサービス加入者の獲得数でCLECを大きくリードしている。RBOCグループ全体のDSL加入者数は60万人であるのに対して,CLECグループのそれは15万人である。
・ RBOCグループのリーダは米SBC Communicationsであり,2000年第1四半期で30万人のDSL加入者を擁する。
・ CLECグループのリーダはSDLサービスの先陣を切ったCovad Communications社であり,加入者数は10万人を超える。
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