米Gartner Groupが米国時間9月18日に,今年の年末商戦におけるオンライン小売り販売市場について調査し,売り上げの予測とWWWサイトにおける問題点などを分析した結果を発表した。

 2000年の年末商戦におけるインターネットでの売り上げは,世界全体で195億ドルに達するとみる。しかし,多くのWWWサイトで商品の配達が遅れるなど不備が起こるという。今年のクリスマス商戦で顧客の対応に問題のあったオンライン小売り業者は,2001年の第2四半期には姿を消しているだろうと,Gartner社は警告する。

 「消費者は商品の遅配や注文の紛失,質の低い顧客サービスにはすぐに愛想をつかすだろう。新規顧客1人あたり30ドルから300ドルのコストがかかるため,オンライン小売業者はリピータ客を得ずして利益の増加を図ることはできない」(Gartner社e-Business Services部門調査ディレクタのGeri Spieler氏)。

 消費者がWWWサイトを離れる主な問題は次の三つ。1)商品の受発注情報や在庫のリアルタイム情報の不足,2)わかりにくいサイト・ナビゲーション,時間がかかるロード,理解しにくい説明,3)高い配達手数料や商品の遅配,である。

 「発注や在庫情報に関しては,顧客がいつでも発注確認,在庫状況,配達通知などの情報を取得できるようにする。サイト・ナビゲーションでは,複数チャネルに対応した素早いサービスとシンプルなトランザクション・プロセスの提供を図るべきである。配達に関しては,早期注文者に対して配達手数料を割り引くなどして顧客を確保することができる」(Geri Spieler氏)。

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