米レコード協会「Recording Industry Association of America (RIAA)」は米国時間10月12日に,デジタル録音物向け認証システムの開発を始めたことを明らかにした。
プロジェクトはまず,新たな認証システムに向けた要求条項を規定することから始める。全世界の録音物への採用を狙った認証システムで,すでに利用されている認証システムをベースに各種の技術を統合する。ISRC(International Standard Recording Code)などの既存の認証システムとの互換性も保つ。これによりインターネットにおけるデジタル音楽の配信を加速させる。
プロジェクトではディストリビュータや小売業者(オンライン/オフラインを問わず)など他の音楽関連業界の参加も促していく意向である。
さらにRIAAは,IFPI(International Federation of the Phonographic Industry)や日本レコード協会(RIAJ:Recording Industry Association of Japan)といった業界団体およびその参加企業などと協力体制を敷くことも明らかにした。
プロジェクトの運営にあたってRIAAは,認識システムおよび情報管理の設計・開発ノウハウをもつ英国のコンサルタント会社Rightscomと契約した。
システムは可能な限り既存の商習慣をベースとしたものになる。販売,ライセンス,将来のオンライン音楽ビジネスに不可欠なトラッキングといった機能も盛り込むという。「世界のレコード業界がデジタル配信のための新たなインフラを必要としている。あらゆる形式の録音物を特定できる効果的な認識システムこそが,インフラ整備の重要な鍵となる」(RIAA)。
[発表資料へ]