無線通信技術の開発組織「Bluetooth SIG(Special Interest Group)」の創設メンバである,米Intel,米IBM,東芝,フィンランドNokia,スウェーデンEricssonの5社が,Bluetoothの正式仕様である1.0版を発表した。Bluetooth1.0は,「Foundation Core」と呼ぶ設計仕様と「Foundation Profile」と呼ぶ相互運用性のガイドラインの二つのドキュメントから成る。同組織のサイト(http://www.bluetooth.com)で公開している。

 Bluetoothベースの製品が登場するのは2000年とみている。Bluetoothは,短距離通信に向く低価格な無線通信技術。2.45GHzのISM帯を使う。携帯電話,ノート・パソコン,PDAといったモバイル機器間での用途をねらう。移動したり,ポッケットやブリーフケース内に機器あっても通信できるようする。

 Bluetoothからはライセンス料を徴収しない。PCIやAGPなど,ライセンス料をとらないことによって,業界標準となった技術をビジネス・モデルとしている。

 Bluetooth SIGには,3Com,Compaq,Lucent,Motorola,Philips,Samsung,Siemens,Texas Instruments,HP(Hewlett-Packard),Dell,NTTドコモなど,1998年5月の創設以来,850以上の企業が参加している。

 なお米Dataquestの予測によると,2002年までには,79%のディジタル携帯電話が,2億台以上のパソコンがBluetooth技術を取り入れるという。

[発表資料]