NTTドコモと米HP(Hewlett-Packard)は,第4世代(4G)の広帯域無線ネットワークにおけるマルチメディア配信技術およびネットワークの応用技術の研究で協力体制を敷く。12月19日に両社が明らかにしたもの。
両社は2003年までに基礎技術の共同研究を完了する予定である。
両社は第4世代のマルチメディア・アーキテクチャを「MOTO-Media」と呼び,これの研究にあたる。MOTO-Mediaでは,携帯機器ユーザーに向けてマルチメディア・コンテンツの高速ストリーミング配信環境を提供するという。「エージェント技術,最適なネットワーク資源の利用,スケーラブルなメディア符号化方式をベースとする」(両社)。
さらに両社は,モバイル・サービスの新たなコンセプトについて研究する。両社が探る新たなサービスは,人,空間,ものが互いに作用しあい,現実とサイバー世界の橋渡しをする役目を担うという。
「iモードの契約数は目覚ましい伸びを示してきた。これは,2010年のモバイル・マルチメディア・サービスにおいて,第4世代ネットワーク向けの新たなプラットフォームが必要になることを意味する」(NTTドコモ代表取締役社長の立川敬二氏)。
「これは,モバイル向けeサービスの実現に向けた大きなステップ。インフラ技術における我々のリーダーシップは,NTTドコモが広帯域無線の分野でこれまでもたらしてきた成果を補完するのに最適である」(HP社会長兼社長兼CEOのCarly Fiorina氏)。
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