米IBMが2000年に取得した米国特許の件数は2886件で,8年連続でトップとなった。特許関連の情報サービスを手掛ける米IFI CLAIMS Patent Servicesが米国時間1月10日に発表した報告書をIBM社が引用したもの。

 IBM社の特許取得件数は,1998年に2658件と初めて2000件を超え,1999年はさらに増えて2756件だった。2000年はさらに記録を更新した。2位の企業よりも約850件多いという。

 「2000年おける当社の取得件数は,米Hewlett-Packard,米Intel,米Sun Microsystems,米Microsoft,米Cisco Systems,米Dell Computer,米Oracle,米EMCの8社の合計を上回る規模となった」(IBM社)。

 IBM社が取得した2886件の特許の内訳は,約1000件がソフトウエア関連,約1000件が半導体関連,約400件がストレージ技術関連。全体の約1/3がすでに製品やサービスに実用化されているという。

 また同社の知的財産によるライセンス収入は,1999年に引き続き2000年も10億ドル強となった。IBM社は合計3万4000件近くの特許を保有する。このうち,米国特許は約1万9000件。

 IBM社が2000年に取得した主な特許の概要は以下の通り。

・US6031643: Method for holographic storage(ホログラフィック・メモリ技術)
 ホログラムを使った記憶装置(ホログラフィック・メモリ)で,ダーク・ピクセルから不要な信号を取り除くことで,ピクセルのコントラストを向上させた。エラーを低減し,記録容量を増やすことができる。

・US6073101: Text-independent speaker recognition for transparent command ambiguity resolution and continuous access control(コマンドやアクセス制御に関する音声認識技術)
 声紋によりユーザーを認識し,特定のコマンドを実行する。例えば,女性社員が「Call my husband(夫に電話を)」と話すと,システムが自動的に指定の番号へ電話をかける。

・US6112225: Task distribution processing system and the method for subscribing computers to perform tasks during idle time(アイドリング時のタスク実行処理システム)
 インターネットにつながっているアイドリング状態のコンピュータに,インターネットを介して負荷の重い計算を分担させる。天候の予測やコンピュータ・グラフィックスのレンダリングなどに向ける。

・US6024783: Aroma sensory stimulation in multimedia(マルチメディアにおけるセンサー技術)
 現在のコンピュータは,人間の二つの感覚,すなわち視覚と聴覚を使うものだが,これに3番目の感覚として「嗅覚」を加える。ユーザーは,インターネットを介して受信する映像で,「匂い」も受け取ることができる。映像に組み込まれた信号により,コンピュータに接続されたエミュレータを使って「匂い」のパレットから指定の「匂い」を調合して発する。

◎関連記事
1999年IBMの米国特許取得,7年連続トップ,知的財産から年10億ドルの収入
IBMが6年連続で特許件数1位に,2000件を史上初めて突破

[発表資料へ]