米Gartner Groupが米国時間2月13日に,「2001年の北米におけるバレンタイン商戦の売上高は,前年比25%増の20億ドルに達する」との調査結果を発表した。

 商品およびサービスのオンライン,オフライン販売を合わせた販売総額である。前年(2000年)は15億ドルだった。

 25%増と売り上げが大きく伸びる要因として,Gartner社は「単価の上昇」と「オンライン市場の拡大」の2点を挙げる。

 「花から食品に至るまでの幅広いカテゴリで,消費者物価がここ12カ月間で上昇し続けている。また,企業-消費者間電子商取引市場(BtoC)は,同じ期間に1600万人を超える新規ユーザーを取り込んでいる,という背景がある」(Gartner社)。

 小売業者はバレンタイン向けとして,チョコレートや花だけでなく,高級食料品やアルコール類,ギフトなどを取り揃えている。

 ターゲットとする顧客層は,特にバレンタインだからといって変更していない小売業者が多い。例えば,ギフト小売の米Hallmarkがこのバレンタイン商戦でターゲットとする顧客の平均像は,「年齢39歳,大卒で年収5万ドル以上の女性」,花のオンライン・ショップである米Proflowers.comは,「年齢25~50歳で年収8万ドル以上の女性」。どちらも18歳から50歳の男性はターゲットとしていない。

 「男性が花やギフトを購入するのは年に一度のバレンタイン・デーのみ。残りの364日にお金を落とすのは主に女性客である。Hallmark社,Proflower社とも,バレンタイン商戦とはいえ,年間を通して売り上げにつながる女性客の取り込みに力を入れているようだ」(Gartner社アナリスト,Robert Labatt 氏)。

◎関連記事
生か死か:最終局面迎えたドットコム小売業者の勝利への道
インターネットは,モノを買うより電子メール
「1月のWWWサイトは旅行,求人,エンターテインメントが好調」,米社の調査
2000年ホリデー・シーズンの返品率は前年の2倍,総額は10億ドル超に
「年末商戦はブランド力のあるオンライン・ショップが制す」と米ガートナー
「1人当たりの平均支出額は前年比62%増」 米ボストン・コンサルと米ハリスが北米年末オンライン商戦の調査結果
2000年年末商戦のオンライン消費支出額は62億ドル」--Gartnerが調査
「オンライン業者は顧客引き留めに失敗,サービスに難」と米ガートナーが指摘
伝統的な小売りブランドが台頭,調査会社が2000年の年末オンライン商戦を総括

[発表資料へ]