「光通信用マルチプレクサ(OADM:optical add/drop multiplexer)市場が2000年の3億3800万ドルの規模から年平均成長率53%で拡大し,2006年には40億ドルを超える規模に成長する」---。米Allied Business Intelligence(ABI)が米国時間3月1日に調査結果を発表した。

 高密度波長分割多重装置(DWDM:Dense Wavelength Division Multiplexing)の導入が広がり,また従来よりも価格帯の高いOADM製品の利用が伸びて,市場が拡大するという。

 DWDMは技術的にはまだ初期の段階ではあるが,北米で長距離DWDM市場が大きく伸びている。欧州でも2年前から導入が始まっている。今後は大都市DWDM市場が急速に拡大,まずは米国や欧州で導入が進み,他の地域へ広がっていくとしている。

 これまでは固定OADMが利用されてきたが,今後は遠隔操作での再設定が可能なOADM(Remotely Reconfigurable OADM)の利用が拡大し,特に顧客の出入りが激しい大都市ネットワーク向けで導入が広がるとABIはみている。

 「遠隔再設定対応のOADMは価格も高いため,経済力があまり高くない地域ではなかなか利用が拡大しないかもしれない」(ABI社)。

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