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 ソニー・コンピュータ エンタテインメント(SCEI)と米IBM,東芝が次世代マイクロプロセサ・アーキテクチャの研究開発を行う開発センターを開設する。3社が3月12日に東京で明らかにしたもの。

 開発センターは,テキサス州オースチンのIBM社の施設内に置く。「ブロードバンド時代を見据えたマイクロプロセサ」(3社)を開発するとしている。

 開発に当たっては,SCEIのエンターテインメント機器に関するノウハウ,IBM社のコンピュータおよびLSIに関する技術,東芝の民生機器で培ったシステムLSI技術を持ち寄る。開発するのは,“Cell(開発コード名)”と呼ぶマイクロプロセサ。「多数のCellがネットワークを介してつながり,全体として一つの“スーパーシステム”を形成するイメージを描いて名付けた」(SCEI代表取締役社長の久多良木健氏))

 Cellプロセサを設計するために,3社は今後5年間で4億ドルを投じる。開発センターは,ピーク時には300名のスタッフを抱える予定である。スタッフには,コンピュータ・アーキテクトやLSI設計者などが含まれる。

 Cellプロセサは,0.1μmルールの半導体技術で製造する。SOI(silicon-on-insulator:シリコン/絶縁膜構造)技術と低誘電率(low-K)層間絶縁技術,銅配線技術を用いる。性能的には1 TFLOPS(1000GFLOPS)級をねらう。

 SOIは絶縁膜の上にSi単結晶の層を設け,寄生容量を減らす技術。高速で消費電力の小さい半導体を製造できる。IBM社は昨年,サーバー「AS/400e」のプロセサにSOIプロセスと銅配線を用いたことを明らかにしている。SOI技術は,製造工程が複雑なためコスト面で問題があり,かつては人工衛星やミサイルなどコストをさほど問題としない用途で使われていた。

 なおソニーは,SOIを用いた0.1μmルールの半導体製造技術のライセンス供与をIBM社から受けた。両社が同日明らかにしたもの。

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[発表資料]

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