米Microsoftと米Hewlett-Packard(HP)が米国時間4月17日に,電子商取引関連事業を手掛ける新興企業への支援プログラムに関し,両社が協力体制を敷くことを明らかにした。
Microsoft社のベンチャー起業支援ソリューション群「dotSmart」とHP社の起業支援プログラム「Garage Program」を組み合わせ,コストおよび技術の両面からサポートする。
両社はMicrosoft社がHP社のGarage Programメンバー企業に「Visual Studio 6 Enterprise Edition」を無償でライセンス供与することですでに提携関係にあり,今回の提携はこれを拡大するものとなる。今回の提携によりMicrosoft社は,「Visual Studio」に加え,「Windows 2000 Advanced Server」「.NET Enterprise Server」などの電子商取引向けサーバー・ソフトウエアをGarage Programメンバー企業に6カ月間の期間限定で無償提供する。
両社は,「dotSmart」サイトと「Garage Program」サイト間にリンクを張って連携させ,両社が抱える事業パートナーや技術提携企業のデータベースにも容易にアクセスできるようにする。「dotSmart」の技術提携企業には,ソリューション・プロバイダや技術コンサルタント,独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)などが含まれる。「Garage Program」では,広告やマーケティング,調査などのサービスを提供する提携企業にアクセスできる。メンバー企業はこれらのサービスを特別価格で利用できる。
またMicrosoft社は「Business Newsletter」に「e-business」のセクションを新設し,関連情報の提供を拡充する。オンライン事業の立ち上げや技術,財務に関するトレンド情報,電子商取引事業の海外展開に関する情報/アドバイスなどといった記事を提供する。
両社は,起業支援プログラムのプロモーションの一環として,優れた新興企業1社に43万ドル相当のハードウエアおよびソフトウエアを無償提供する“スタートアップ・コンテスト”を立ち上げた。
HP社の「NetServer」「LH6000 PIIIX-700」などのハードウエアに,Microsoft社の「Windows 2000 Advanced Server」「SQL Server 2000 Enterprise Edition」「.NET Enterprise Server」などを組み合わせて提供する。参加資格は米国内(コロンビア自治区を含む)に居住する18歳以上の米国企業経営者および従業員。参加申し込みは5月29日まで。
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[Microsoft社の「dotSmart」発表資料]
[HP社の「Garage Program」サイト]