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 組み込み向けLinuxのコンソーシアムであるEmbedded Linux Consortium(ELC)が米国時間5月7日に,米Microsoftを非難する声明を発表した。声明では,Microsoft社のソフトウエア戦略を担当するAdvanced Strategies部門上級副社長のCraig Mundie氏とPlatform部門担当副社長のJim Allchin氏が行った講演の内容について,強く非難した。ELCにはメンバー企業として現在125社が参加している。

 Mundie氏は5月3日(米国時間)に米ニューヨーク大学ビジネス・スクールNew York University,Stern School of Businessで「The Commercial Software Model(有償ソフトウエアのビジネス・モデル)」と題して講演,「オープンソースは“破綻”のモデル」と切り捨てた。Allchin氏も「オープンソースは知的財産権の破壊者」などとする講演を行っている。

 「パソコン市場のほか,サーバー市場や組み込み向け市場などでもLinuxが目覚ましく急伸しているため,Microsoft社は強迫観念にかられているようだ」(ELCの会長で米LynuxWorks,CEOのInder Singh氏)

 Microsoft社のMundie氏が「有償ソフトウエアを展開するビジネス・モデルによってはじめて,経済を押し上げるイノベーションの土台が築かれる」と主張したことに対し,Singh氏は「オープンソースと有償ソフトウエア両方の組み合わせこそがイノベーションや競争をもたらし,顧客に利益をもたらすモデルとなる。複数の製品やサービスが提供され,選択肢が与えられるべきであることは,インターネットの爆発的な成長をみても明らか。1社による市場の独占は有害」と反論する。

 また「オープンソースのライセンス・プログラムGNU GPL(General Public License)は,有償ソフトウエアのビジネス・モデルを根幹から打ち砕く,知的財産権への脅威」(Mundie氏)との発言に対しては,「GNUツールは有償ソフトウエアの組み込む向け市場でも大きな役割を果たしているのが事実」(Singh氏)と指摘した。

 ELC上級ディレクタのMurry Shohat氏は,「Microsoft社は(『オープンソースは破綻のモデル』などとぶちあげて)ドットコム企業の不振をオープンソースの運命を結びつけ,全ての人に信じ込ませようとしている」とコメントする。

 「Bill Gates会長は自著の中で『“ゴールドラッシュ”が富(投資)を促し・・・』と述べているが,“真のゴールドラッシュ”とはほかでもなくこれから始まるもの。組み込み向け市場はマイクロプロセサ数がパソコンをはるかに凌ぐ“金鉱”となる。Microsoft社はこの金鉱をも支配したいがために,ドットコムの例を持ち出したりしているが,真の競争をこわがっているだけだ」(Shohat氏)。

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