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 米Napsterが米国時間5月6日に,違法ファイル検出ツールとして発表した音声データの声紋(acoustic fingerprinting)技術について,追加の詳細情報を明らかにした。一問一答のQ&A形式で発表したもの。概要は以下の通り。


Q:“音声データの声紋技術とはどういう技術か?

A:“声紋”とは,楽曲ファイルに含まれている特徴を持ったサウンドのデータである。複雑なマッチング・アルゴリズムに加え,音声データの声紋技術を使うことで,楽曲の表記がわずかに異なる“変種”の検出が可能となる。


Q:なぜ音声データの声紋を収集するのか?

A: ユーザーが共有している音楽ファイルについて,より正確に検出するためだ。


Q: 音声データの声紋技術は,どのように機能するのか?

A: まず,NapsterのサーバーがNapsterのアプリケーションに,共有されているファイルの声紋を生成するよう命令を送る。すると,声紋データがサーバーへ送られる。サーバーはこのデータを保存し,ファイルの識別情報として用いる。


Q: 声紋データはどのファイルに生成されるのか?

A: 他のユーザーと共有可能とされているファイルのうち,任意のサンプル・ファイルに生成される。


Q: Napster社がこの時期に新しいクライアント・ソフトウエアをリリースしたのはなぜか?

A: 2001年3月5日にカリフォルニア連邦地裁より仮処分命令が下された。Napster社は著作権侵害にあたるファイルについての情報を得た場合には,3営業日以内に該当楽曲の索引を削除しなければならない。この制限の範囲内で営業が可能とされている。以来,Napster社は削除の要求があった楽曲に関しては,すべて遮断を行っている。
 ところが,Napster社のシステムではあいまい検索が可能であるため,表記が少々異なる楽曲は遮断されず,ダウンロードできてしまうという問題が出てきた。声紋技術はこれに対応する解決策として開発したもの。大量に出回っている“変種”の検出機能を高めることができる。


Q: Napsterの機能やしくみは変わるのか?

A: 変わらない。


Q: ユーザーはなぜ声紋データ対応の新版を使わなければならないのか?

A: 新版はユーザーが共有しているファイルの検出機能を高めている。こうした情報は,今後アプリケーションのユーザビリティを高めていくうえでも役立つ。また,旧版のバグを修正したほか,その他の機能もいくつか向上させた。


Q:新版「2.0」は自動インストールか,ユーザーがダウンロードするのか?

A:現在ベータ版(Beta 10)をWWWサイトで配布しており,ユーザーはダウンロードする必要がある。


Q: もしユーザーが新版をダウンロードしなかったらどうなるのか?旧版でもNapsterは利用できるのか?

A: 旧版でも利用可能である。ただし,当社としては,新版へのアップデートを強く勧めている。


Q:声紋データはどのようにファイルを遮断するのか?

A: 声紋データは最近配布を始めたBeta 10版に初めて組み込んだ。声紋データを収集し,データベース化していく。これを使うことで,著作権者から要求があった楽曲ファイルの削除に関し,ファイル検出の精度を高めることができる。

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