米Cahners In-Statが米国時間8月6日に,「IP(Internet Protocol)ベースのケーブル・テレフォニ技術の普及は当初の予測よりも時間がかかり,2002年後半から2003年前半にずれ込む」との分析を発表した。

 IPベースのサービスが遅れるにせよ,ケーブル・テレフォニ自体の加入者は今後5年間にわたって増加していくという。世界のケーブル・テレフォニ・サービスの加入者数は2000年末の280万人の水準から2005年には1500万人強の規模へと大きく拡大するとIn-Stat社は予測している。

 北米と欧州のユーザーが大半を占める。世界のケーブル・テレフォニ市場の売上高は2000年の10億ドルの水準から2005年には65億ドル強の規模に成長する見込みである。

 In-Stat社のシニア・アナリストMike Paxton氏は,「CATV事業者はこれまでにもすでに,デジタル・ビデオやデータ通信サービス技術を手がけてきた。こうした経験から,ケーブル・テレフォニについても技術面でのハードルはさほど困難なものではないと考えている。しかし,サービスやサポートとなると,容易には解決できない様々な課題がある」と説明する。

 例えば,CATV事業者はペイ・パー・ビュー・サービスなどを提供しているが,分単位の従量課金システムや通信インフラなどのノウハウについては十分でないとPaxton氏は指摘する。

 その他の調査結果は以下の通り。

・ケーブル・テレフォニ・サービスの加入者増を促す要因は,(1)消費者が地域電話サービス会社のサービスに満足していない,(2)導入費用と月々の利用料金に値ごろ感がある,(3)ケーブル・テレフォニと高速インターネット・サービス,CATVサービスを一つにしたバンドル・サービスが提供される,の3点である。

・地域別にみると,北米市場が最も大きく,2001年末時点の加入者数は170万に達する規模となる見込み。2位は英国で,3位オーストラリア,4位オランダの順となる。

・今後数年間は,IPベースのケーブル・テレフォニ・サービスを利用する人は,ほとんどみられない。現状の回線スイッチ方式が大半を占める。しかしIPベースのケーブル・テレフォニの加入者数は,2005年に世界のケーブル・テレフォニ加入者数の1/3にあたる500万に達するようになる。

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