(2001.10.9,Mitch Wagner=InternetWeek

 米Microsoftがユーザーの強い要望に折れた。同社は,企業がWindowsソフトウエアの旧バージョンから割引価格で新版にアップグレードできる期限を6カ月延長し,2002年7月31日とすることを明らかにした。

 新たなアップグレード・プログラムでは,「Office 2000」ユーザーにも申し込み資格を与える。以前のMicrosoft社の発表では,Office 2000ユーザーはまず「Office XP」にバージョンアップしなければならなかった。

 Microsoft社は,同社製品を所有する企業が新製品を購入するより格安でアップグレードできるライセンシング・プラン「Version Upgrades」を段階的に終了しつつある。Version Upgradesでは,例えば「Windows 2000」から「Windows XP」にアップグレードする企業は,新たなパソコン用にWindows XPを購入する場合に比べて,支払う金額が大幅に安く済む。

 一方,「Software Assurance」(関連記事)と名づけた新たなライセンシング・プランでは,企業は3年間有効の会費を支払い,契約期間中にリリースされた最新バージョンを受け取ることができる。Software Assuranceに登録しない場合は,旧バージョンからアップグレードする際に,新製品を購入するのと同等の金額を支払わなければならない。

 Software Assuranceはすでに10月1日から開始している。Software Assuranceを発表した今春の計画では,Software Assurance開始時にVersion Upgradesを終了する予定だった。

 しかし9月に,Microsoft社はVersion Upgrades終了を2002年2月まで延期し,10月8日に再び期限延長を発表して2002年7月31日とした。

 アナリストの見解によると,最終的にユーザーがMicrosoft社製品に支払う金額は,Version UpgradesよりもSoftware Assuranceの方が高くつくという。しかし,Microsoft社は「同額あるいはそれ以下」と説明している。

 Microsoft社はVersion Upgrades終了期限の延期について「企業が変更に対応した予算を組むための猶予」としている。

 「顧客から移行期間が短かすぎるとの声があり,我が社はその意見に納得した。複雑な変更なので,顧客はその分析に十分な時間を必要としている。新たなガイドラインのもと,新プラン発表時からVersion Upgrades終了まで14カ月の期間をおく」(Microsoft社スポークスマンのDan Leach氏)。

 あまり頻繁にアップグレードを行わない企業は,ライセンシング・プランの変更により打撃を受けるだろう。米Gartnerが9月に発表した調査結果によると,3年~4年ごとにアップグレードを行う企業では,Software Assuranceに登録した場合,新たにソフトウエアを定価で購入するのとコストは変わらないという。

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