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 米IBMが米国時間11月5日に,Javaベースのオープン・ソース・ソフトウエア「Eclipse」(開発コード名)の独立系オープン・ソース・コミュニティに「4000万ドル相当の」(IBM社)ソフトウエアを寄付することを明らかにした。

 Eclipseは異なるサプライヤが開発したソフトウエア・ツールを同時に利用できるようにするもの。開発者はテスト,性能調整,デバッギングといったプロセスを統合し,Webサービスなどに向けたe-businessアプリケーションを開発することができる。
 現在,開発者は複数のベンダーによるツールやミドルウエアを使用しており,通常これらは一緒に利用することができない。Eclipseに“対応する”ソフトウエア・ツールを利用すれば,「開発者はより短い時間で高性能アプリケーションを作成することができる」(IBM社)

 Eclipseコミュニティではすでに150社以上の大手ソフトウエア・ツール・サプライヤが協力し,Eclipseソフトウエアの開発を進めているという。コミュニティで開発したEclipseソフトウエアは無償で開発者に提供される予定である。63カ国にわたる1200人以上の開発者がコミュニティに参加している。

 Eclipseコミュニティは複数のベンダーで構成した組織「Eclipse.org」が管理する。IBM社のほか,米Merant,カナダのQSSL(QNX Software Systems),米Rational Software,米Red Hat,TogetherSoft社などが参加する予定だという。

 今回の発表はIBM社のLinux戦略の一環だという。Eclipse対応ツールはLinuxとWindowsで動作する。「直接Linux上で使用できるため,Windowsで作成してからLiinuxに移植するといった手間が無くなる」(IBM社)

 IBM社はまた,Eclipse技術をベースにした新たな「WebSphere」アプリケーション開発ツールを発表した。WindowsやLinuxに対応する。発表した製品は以下の通り。

・「WebSphere Studio Site Developer」:WWW開発者向け。11月にwww.ibm.com/software/ad/adstudioで無償プレビュー版を提供する。

・「WebSphere Studio Application Developer」:Java開発者向け。製品版が11月に利用可能になる。

・「WebSphere Studio Enterprise Developer」:クロスエンタープライズ開発者とインテグレータに向ける。2002年初頭に利用可能にする。

・「WebSphere Home Page Builder」:家庭ユーザー向けWWWサイト構築ツール。すでにリリースしている。

 また,「WebSphere Studio Application Developer for Linux」の技術プレビュー版を今年中に利用可能にする。製品版は2002年初頭にリリースする。WebSphere StudioファミリはJ2EE,XML,HTMLなどをサポートしており,Webサービス,マルチ・メディア,WWWサイト設計,音声や無線,組み込み装置を視野に入れる。

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