米GartnerのDataquestが米国時間5月10日に,2002年第1四半期における中南米のパソコン市場に関して調査した結果を発表した。それによると,同地域のパソコン出荷台数は172万9000台で,前年同期の177万6000台と比べて2.7%減少した。ブラジルでの販売が低下し,アルゼンチンの経済が混迷に陥ったことが要因とみる。

 米Compaq Computerが首位を維持したが,同社の出荷台数は前年同期から27.7%減少した。米Dell Computerは上位メーカー5社のうち,最も急速な伸びをみせた。出荷台数は前年同期と比べて62.7%増加し,米Hewlett-Packard(HP)と米IBMを抜いて2位に躍り出た。ちなみにHP社とCompaq社は2002年5月7日に合併手続きを完了している。

 「Dell社は主要な企業市場でシェアを掴み,ノート・パソコン分野での積極的な攻勢が成果をあげた。また,HP社とCompaq社の合併に関する市場の不安感もDell社に有利に働いた」(Dataquest社Latin Americaグループ部門バイス・プレジデント兼調査ディレクタのLuis Anavitarte氏)

■2002年第1四半期における中南米のメーカー別出荷台数(速報値,単位:台)

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            2002年Q1    2002年Q1    2001年Q1     2001年Q1
            出荷台数   市場シェア   出荷台数    市場シェア      伸び率
メーカー                 (%)                   (%)        (%)
----------------------------------------------------------------------
Compaq      222,623       12.9      308,053        17.3          -27.7
Dell        112,678        6.5       69,238         3.9           62.7
Hewlett-
 Packard    106,983        6.2       96,585         5.4           10.8
IBM          85,585        5.0       93,197         5.2           -8.2
Alaska       59,992        3.5       52,048         2.9           15.3
ホワイト
・ボックス  908,020       52.5      913,584        51.4            0.5
その他      232,755       13.4      243,786        13.7           -4.5
合計      1,728,636      100.0    1,776,491       100.0           -2.7
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注:デスクトップ・パソコンとノート・パソコンを含む

出典:Dataquest社

 2002年第1四半期におけるブラジルの出荷台数は76万6802台で,中南米全体のうち44%を占めた。依然として首位を維持しているものの,前年同期と比べると0.7%減少している。アルゼンチンの出荷台数は前年同期比83.8%減の1万8551台で,最も急速な落ち込みをみせた。メキシコは前年同期比6.8%増の47万6498台と好調だった。

 ノート・パソコンの出荷台数は前年同期から13.3%増加したが,同地域全体に占める割合はわずか7.7%である。東芝が前年同期比76.3%増の3万47台を出荷し,首位のCompaq社に迫る勢いだ。Compaq社の出荷台数は前年同期比6.4%減の4万3753台だった。

 Anavitarte氏は,「HP社とCompaq社の合併により,米IBMは厳しい状況を強いられる。またDell社は現在の地位を維持するために,今まで以上の努力が必要だ」と指摘した。

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