「不安定な経済状況と合併買収に反対する株主の増加に反し,経営幹部は企業の合併と買収に対して楽観的である」。米Accentureが企業の合併・買収(M&A)に関する調査結果を米国時間5月30日に発表した。

 同レポートは,2002年4月にFortune 1000企業のCEO,会長,取締役副社長を含む150名の経営幹部に対して電話でインタビューした結果をまとめたもの。

 回答者の30%が,この先6カ月間に自社のM&Aに対する欲求が高まるとしている。50%を越える回答者が2002年は前年と同じレベルとしており,欲求が低下すると答えたのは18%だけだった。

 M&A成功の要因として,経営幹部の86%は事前に戦略的デューデリジェンスと呼ばれる綿密な分析を行っていると回答している。M&A失敗の主な理由として,半数がM&Aによる合併企業との相乗効果と利益の認識の誤りを挙げている。

 「企業は,M&A戦略の論理的根拠ばかり話題にするが,実際にはこれら仮定を迅速にテストすることにより取り引きの構造について語ることができ,実行に移す運びとなる。つまり,企業は将来的な動向と収益のリソースではなく金銭面のデューデリジェンスと過去のデータに焦点を当てる傾向にある」(同社のパートナーのJustin Jenk氏)

 どのようなM&Aでも戦略的デューデリジェンスが成功の基礎となるものだが,多くの企業が適切なリソースの適用に失敗しているという。調査によれば,83%がM&Aの価値レバーを見分けられないでいるという。

 また,企業は戦略とM&Aの実行の両方に励みたいと考えているが,すべての企業が両方に成功しているとは限らないことも分かった。11%が戦略の完成度をもっとも重要な要素に上げているのに対し,20%が鍵となる要素として実行力に優れていることを挙げている。

 同社は,分析により「効果的な戦略が実行と同じぐらいに重要であることを理解している企業は,M&Aに成功する確率が高い」と結論付けている。

 「真の戦略的デューデリジェンスでは,企業が取り引きを締結する前に将来的な価値レバーの認識とテストができる必要がある。買収者は,過去の業績だけでなく合併後の企業の価値のリソースについても分析すべきである」(同社)

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