広帯域通信サービス事業者の米Covad Communicationsは米国時間9月5日に,米AOL Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)と5年間の契約を提携したと発表した。これにより,AOLはCovadの全国ネットワークを通じてDSLサービスの卸売を受ける権利を取得する。

 AOLは,全米94の大都市地域でのサービスを含め,全米の40~45%に該当する4000万を越える世帯と企業を網羅するCovadの全国ネットワークにアクセスできるようになる。その結果,AOLはブロードバンド・サービスの提供にあたりメンバーへのオプションの幅を広げることができる。

 契約の金額は明らかにされていないが,契約の一部としてCovadは,AOLに対してCovad社株350万株を購入できる株式買取権証書を発行している。これは,同社の既発行株式のおよそ1.5%に該当する。AOLは,同社普通株を1.06~5.00ドルの価格範囲で購入するオプションが与えられる。Convadは,保証書におよそ350万ドルの価値があると見積もっており,これを繰延扱いの補助金として記録して,契約期間中の収益として計上を予定している。

 Covadは,この契約で売上増とDSL回線の稼働率アップを見込んでいる。6月末までの第2四半期には,稼動回線は,35万7000回線で前期から2000回線減少していた。前年Covadは,会社更生手続の適用をデラウェア地区破産裁判所に申請しており,会社更生法によって事業の再建を図っている。第2四半期の売上高は9770万ドルで,純損失は4080万ドルだった。

 また,AOLの親会社であるAOL Time Warnerは,AOLのブロードバンド事業の強化に力を入れている。同社は先ごろ,同社のケーブル事業を同年後半に別の企業に移し,AT&T Comcastのケーブル・システムを介してブロードバンド・サービスを提供すると発表している。

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