米MasterCard Internationalが米国時間10月3日,クレジット・カードおよびデビット・カード向け決済アプリケーションの新版「MasterCard M/Chip version 4(M/Chip 4)」を発表した。
M/ChipはEMV仕様に準拠した決済アプリケーションで,「MasterCard」「Maestro」「Cirrus」ブランドのICカード発行を可能にする。1998年に初めて導入されて以来,200社以上のMasterCardメンバーがクレジットおよびデビット・システムのICカードを発行または実装している。同ICカードは日本,英国,フランス,ドイツ,イタリア,韓国,台湾,ブラジル,メキシコ,南アフリカなどで利用されている。
M/Chipでは2種類のプログラム・プロファイルを用意する。「MasterCard M/Chip Lite」はM/Chipの簡易版で,バージョン4のカード向け仕様を利用する。「MasterCard M/Chip Select」はM/Chip Liteのすべての機能を備え,動的データ認証などの高度なセキュリティ機能を実現する。両プログラム・プロファイルはMULTOSやJavaCardといった主要なスマート・カード・プラットフォームに対応する。
M/Chip 4の主な特徴は以下の通り。
・「EMV 2000」仕様に準拠し,EMVで定められているセッション・キー・アルゴリズムを採用する。アプリケーション・プロバイダに関係なく,認証手続きが1回で済む。
・金額,通貨,日付,カードの総利用回数などを含む過去10回のトランザクションを記録できる。
・M/Chip 4カードを「MasterCard SecureCode」と組み合わせて利用することにより,電子商取引のトランザクションに必要な認証データを生成することが可能。
・オフラインのデビット・カード・トランザクションにも対応する。
◎関連記事
■米MasterCardと米Datacardがスマート・カードのソリューションで提携
■米MasterCardが米Xignのソリューションを統合した次世代eB2B決済を発表
■米マイクロソフトと米アルコットが提携,Visa/MasterCard対応の決済認証に「Passport」を統合<
■米VisaがB2B向け“次世代”決済サービスを発表
■米ビザがクレジット・カードの電子決済システムをmコマース対応に
■STマイクロのスマート・カード向けUSB認定LSI,「量産品の出荷は世界初」
■米RSAとシュルンベルジェセマ,ICカードを使った認証技術で提携
■米ビザがスマート・カード用アプリ開発のフレームワーク「smart Visa Framework」を発表
[発表資料へ]