米Mobilianが米国時間11月4日に,Wi-Fi(IEEE 802.11b)とBluetoothに対応したチップセット「TrueRadio」を発表した。BiCMOSアナログ・チップ「MN22100」とCMOSデジタル・チップ「MN12100」から成る。

 「わずか2枚のチップに,両無線のアナログおよびデジタル機能をすべて組み込んだ。Wi-FiとBluetooth通信を同時に処理できる業界で初めてのチップセットである」(Mobilian社)

 TrueRadioはMobilian社独自の「Sim-Op」技術をベースにしている。Sim-Opは,インテリジェンス・ベースのMACレイヤー・スイッチング機能「Deferred Transmission」や,従来のエコー・キャンセルをノイズ削減に応用する機能「Active Cancellation」などが含まれる。Wi-FiおよびBluetoothのパケット・トラフィックを管理するDeferred TransmissionにActive Cancellationを組み合わせることで,「Wi-FiとBluetoothの真の同時処理を可能する」(Mobilian社)。

 TrueRadioはカードに搭載したかたちで提供する。価格は最大35ドル。TrueRadioの主な特徴は以下の通り。

・Wi-FiとBluetoothを完全サポート

・米国電気電子学会(IEEE)によるBluetooth-802.11b共存のための推奨プラクティス「802.15.2; Packet Traffic Arbitration(PTA)」を実装

・MN22100には,LNA,VCO,VGA,PLL回路を内蔵

・Bluetoothレシーバの受信感度は-91dBm

・無線LANの暗号化技術「WEP」を採用

 ちなみに,無線LAN製品の相互接続性を確認する業界団体Wi-Fi Alliance(旧組織名はWECA)によると,Wi-Fi準拠の製品は2000年以来500%増加しているという。また,Bluetoothの標準化団体Bluetooth Special Interest Group(SIG)の調査によれば,Bluetooth対応装置の出荷数は2001年から4倍以上伸びている。調査会社の米In-Stat/MDRは,2006年にWi-Fi対応装置が1億4000万台以上,Bluetooth対応装置が10億台以上に達すると予測している。

 「2003年は,ユーザーのデスクトップ・パソコンにWi-FiとBluetooth製品が一緒に装備されるようになる。これら二つの無線技術が普及するにつれ,相互接続性がますます不可欠になる」(Mobilian社Marketing and Product Management部門バイス・プレジデントのFrank Hanzlik氏)

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