アイルランドのIONAが米国時間11月11日に,Webサービス構築用プラットフォームの新版「Orbix E2A Application Server Platform(ASP) version 6.0」を発表した。「Orbix E2A ASP 6.0は,分散Webサービス/J2EE/CORBAアプリケーションに対応した,業界で唯一の企業向けアプリケーション展開インフラ」(IONA社)

 IONA社によると,CORBAや米IBMのOS390/zOSなど多種多様なアーキテクチャ上で構築されたシステムは,オフィスで利用されているビジネス・アプリケーションから孤立した状態にあるという。「Orbix E2A ASP 6.0は,Webサービス,J2EE,CORBA,米Microsoftの.NET,OS390/zOSメインフレームといった環境を,透過的に相互接続するサービス志向の展開インフラを提供する。こうすることで,アプリケーションとミドルウエア間の互換性の問題を解決する」(同社)

 Orbix E2A ASP 6.0では同社のWebサービス技術「Orbix E2A XMLBus」とCORBA ORB,J2EEアプリケーション・サーバーを組み合わせ,アプリケーションをサービスとして構築/統合するためのツール・セットを提供する。セキュリティ・フレームワーク,透過的な非同期メッセージング・ミドルウエア・スイッチング,複数技術で構成されたアプリケーションの集中管理/制御といった展開機能を備え,組織内のさまざまなIT資産にまたがるサービスのアクセス性/相互接続性/管理性を確保するという。

 Orbix E2A ASP 6.0の主な新機能は以下の通り。

・「IONA Security Service」:組織の既存セキュリティ・インフラに抽象的な階層を追加し,CORBA/J2EE/Webサービス/メインフレーム・ベースのシステム間での認定/認証を可能とする。さらに「IIOP Firewall Proxy」により,IIOPベースのCORBAまたはJ2EEメッセージがファイアウオールを安全に通過できるようにする。またハードウエアによる暗号に対応することで,スマート・カードなどを利用した機密確保が可能。

・「Asynchronous Messaging Middleware Switching」:JMS(Java Message Server)とCORBA Notification間の透過的な接続を実現する。

・Webサービス対応の強化:CORBA/J2EE/Java/メインフレーム・ベースのアプリケーションをWebサービスとして公開可能とする。

・インストール/設定/管理/運用の集中操作:CORBA,J2EE,Webサービスに関わりなく,すべてのトランザクション/メッセージ/オブジェクトのライフサイクル/セキュリティ・イベントを監視/管理できる。

・国際化対応:国際文字セット/OSに対応。

 IONA社製品管理担当副社長のJoseph Schwartz氏は,「Orbix E2A ASP 6.0の目標は,組織のリスク低減と,既存IT資産の価値を拡大するソリューション提供の二つ」と説明する。

 「この10年間に行われたほとんどのIT支出は,戦略的な問題を解決するためにバラバラのソフトウエアやシステムが対象だった。こうしたシステムから新たな価値を生み出そうと,システムの再構築や.NETまたはJ2EEへの移行を実施するのは非現実的だ。Orbix E2A ASP 6.0のサービス志向アーキテクチャと,異なるIT環境間におけるアプリケーションの設計/統合/展開/管理を集約して簡素化する機能により,組織は過去の意思決定ではなく未来のビジネス・チャンスに注力できるようになる」(同氏)

 Orbix E2A ASP 6.0は,45日後に「J2EE Technology」「Standard」「Enterprise Edition」の3種類を利用可能とする。価格は,1開発ライセンス当り495ドルから,または1CPU当り5000ドルから。

◎関連記事
アイルランドのIONA,Webサービス移行を支援するプログラム「CORBA Connect」を発表
アイルランドのアイオナが「Orbix E2A」の新版を発表,「CORBAとWebサービスの接続を容易に」
アイルランドのアイオナが,Webサービス向けセキュリティ・サービス技術を発表
「.NET」と「Java」に二分されるWebサービスのプラットフォーム,来年はともに約60%の開発者が使用
避けては通れぬJ2EE
サンがついにWS-Iに参加
実用レベルに達しつつあるWebサービス,企業の79%が「今後1年間に導入を計画」
Webサービス技術の導入が進む

[発表資料へ]