米IDCは米国時間11月12日に,「2003年における電気通信サービスの世界市場は1兆2000億ドルを超えるだろう」との予測分析を発表した。電気通信業界では倒産,評価額の暴落,資本支出の大幅な削減など,暗いニュースが相次いでいたが,「ようやくトンネルの向こうに光が見え始めた」(IDC)。

 これまでは,景気の低迷や過剰供給による飽和状態が市場を悪化させていた。しかし,世界市場における無線サービスの拡充,トラフィックの増加,広帯域サービスの普及などが市場の成長を後押しする。

 IDCのMark Winther氏は,「市場の回復に重要な役割を果たすのは次世代技術である。モバイル/無線ソリューション,IPテレフォニ,広帯域サービスなどが,市場の売上高をかつてないレベルまで引き上げる」と説明した。

 主な調査結果は次の通り。

・2006年の電気通信世界市場は,音声分野の売上高が8920億ドル,データ分野が3080億ドルに達する見込み

・無線通信の世界市場は,2002年の3510億ドル規模から2006年には5420億ドル規模へと拡大する

・電気通信サービス市場を地域別にみた場合,米国が総売上高の36%を占め,アジア太平洋地域が28%を占める

・IPテレフォニ・サービスによる売上高は,2002年から2007年まで年平均50%で成長する

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