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 米IBMと米Rational Softwareは米国時間12月6日に,IBM社がRational社を買収することで最終合意に至ったことを明らかにした。買収総額は約21億ドル。

 IBM社はRational社の株式1株につき,10ドル50セントを支払う。取り引きは2003年第1四半期に完了する予定である。

 Rational社は,ビジネス・アプリケーションの実装をはじめ,携帯電話機や医療システム用の組み込み向けソフトウエア構築を支援するツール,ベスト・プラクティス,サービスを提供している。同社の製品は,J2EE,.NET,Linuxといった環境に対応する。設立は1981年。カリフォルニア州クパチーノとマサチューセッツ州レキシントンに拠点を置き,世界中に3400人以上の従業員を抱える。IBM社は1985年からRational社のソフトウエアを利用している。

 IBM社はRational社を買収することにより,データ管理,システム管理,コラボレーション,トランザクション,ビジネス・プロセス管理ミドルウエア,ソフトウエア開発の統合能力を拡充する。社内全体にわたるビジネス・プロセスとソフトウエア・インフラの統合を目指す企業向けに「完全なソフトウエア開発環境を提供する」(IBM社)としている。

 Rational社の事業と社員はIBM社Software Group部門に移管される。IBM社は「Rational」ブランドを,「WebSphere」「Lotus」「Tivoli」「DB2」に次ぐ第5のソフトウエア・ブランドとして残し,Rational社営業チームを通じて世界中でマーケティングと販売活動を展開する。また,Rational社の製品とIBM社のソフトウエアの連携を強化するほか,UNIXやWindowsに対応した標準規格技術への注力を継続する。

 「ソフトウエア業界,顧客企業,開発者はますます,業界標準規格をベースにしたソフトウエアに目を向けている。社内全体にわたるビジネス・アプリケーション統合や顧客およびサプライヤの価値連鎖を可能にするためだ。これは我が社の『オンデマンド』戦略で重要な役割を担う」(IBM社上級副社長兼Software Group部門責任者のSteve Mills氏)

 ちなみに米IDCの調査によると,アプリケーション開発ソフトウエア市場の規模は2002年の90億ドルから2006年には150億ドルに拡大するという。

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