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 米AOL Time Warnerは米国時間1月12日に,同社会長のSteve Case氏が5月の年次株主総会で会長職を退任することを明らかにした。同氏はこの週末に,退任の意思を同社CEOのDick Parsons氏と役員会に告げたという。

 以下はCase氏が役員会にあてた通知の主な内容である。

 「今回の決断は私にとって非常に困難なものだった。この素晴らしい会社で今後も会長として従事したい気持ちがあり,また,合併を実行した者として,事態を目標に導くべく会長職にとどまることが重要だと考えていたためだ。しかし,慎重に検討した結果,三つの理由から,退任することが当社にとって最大の利益につながると判断した。

 第一の理由は,この重大な時期にあって会社に動揺を招いてはならないこと。一部の株主が合併後の業績に対する不満を私個人に向けていることを考えると,社内の結合を阻害する可能性を排除するために対策を講じるべき時だと結論づけた。

 第二の理由は,将来に向けた新たな基礎の構築が,過去1年で大きく進展したことである。Dick Parsons氏,Jeff Bewkes氏,Don Logan氏への指導力の移管をはじめ,AOL(America Online)社の経営陣刷新,会社全体にわたる包括的な戦略の見直し,中核戦略の認識,各分野における詳細なプログラムの長期的計画確立などを遂行した。すでにこれらの計画が実行段階に入っていることから,退任するには適切な時期だと考える。

 第三の理由は,会長職を退いた後も引き続き会社に貢献できると判断したこと。取締役として残り,戦略委員会の共同委員長を継続することにより,現在の課題に向けた施策の実行に協力する。メディアにより多くの選択肢,利便性,管理手段を望む消費者が増えていることは明らかだ。経済状況と我が社の業績が回復した際には,我が社はこうした傾向にのって収益をあげることができるだろう」(Case氏)

 AOL Time Warner社は合併後の業績が低迷を続け,2002年は会計処理問題の発覚,責任者の退任,経営幹部の人事異動などが相次いでいた。

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