米In-Stat/MDRは米国時間1月21日,家庭内ネットワーク市場に関する調査結果を発表した。それによると,家庭内ネットワーク市場の潜在性に着目するサービス・プロバイダが増加しつつあるという。このため,サービス・プロバイダが管理する家庭内ネットワークは,2002年の10万強から2006年末には600万を超える見通しだ。それでも,サービス・プロバイダが家庭内ネットワーク市場全体で占める割合は10%にも満たない。

 しかし,サービス・プロバイダが従来のサービスの“境界線”を超えて,家庭内におけるサービスを提供することは大きな意味を持つ。広帯域接続を利用する世帯が増加し,家庭内で複数の機器が相互接続されるにつれ,収入源としての重要性を増すからだ。

 サービス・プロバイダは一方で,消費者の教育という問題にも取り組む必要がある。インターネット接続を行う500世帯を対象にアンケートを実施したところ,「家庭内ネットワーク・サービスが有料であれば,おそらく利用しない」という回答者は74.2%に達した。

 In-Stat/MDR社ディレクタのMike Wolf氏は,「サービス・プロバイダは,消費者に家庭内ネットワークを付加価値的サービスとして認識させるために苦労するだろう。プロバイダがサービス収入を得るためには,家庭内で利用できる新しいサービスの恩恵を消費者に納得させなくてはならない」,と説明した。また同氏によると,サービス・プロバイダの最重要課題は「家庭内ネットワークと関連サービスから収入を得るためのビジネス・モデルを確立すること」である。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・北米の電気通信会社やCATV統括運営会社(MSO)の多くは,マーケティングや小売りに関してネットワーク機器メーカーと提携するなど,家庭内ネットワークによって収入を得るための道筋をつけ始めている

・家庭内ネットワーク市場は,高性能の組み込み型処理エンジンを備えたCPE(顧客宅内機)の低価格化や,標準規格に準拠した高度なソフトウエアの登場などによって,2003年から急速に勢いづく

・家庭内ネットワークを導入しているユーザーの間で,デジタル音楽の共有に対する関心が強まっている。しかし,有料サービスが収益に結びつくか判断するのは時期尚早である

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