「“顧客や市場の要求の変化に追従できる機動性のある組織を作らなければならない”という意識はあるものの,ほとんどの企業は直ちに対応可能なITインフラを持っていない」。米Unisysが米国時間3月5日に,企業の役員やIT管理職を対象とした意識調査の結果を発表したもの。

 Unisys社では今回の調査で,「今後3年間から5年間を視野に入れた場合,即時対応可能な組織構築に欠かせない重要な戦略的/技術的能力をいくつか見いだせた」と説明する。

 調査結果によると,企業は総IT予算のうち39%を新しい業務アプリケーションの開発/導入に費やしているという。同社は,今後3年間で同分野への支出が28%増加すると予測する。

 この高い投資額は,現行のアプリケーション開発環境に対する不満の表れと同社は分析する。「(開発環境に)非常に満足」と回答した企業は12%しかなく,約半数は「まあ満足」と答えた。つまり,5社のうち2社が何らかの不満を抱いていることになる。

 開発環境に対して不満があることは,IT管理職の回答結果にも現れている。自社の状況を10点満点で採点してもらったところ,以下に示す平均点数が得られた。

・市場に製品やサービスを迅速に送り出しているか:6.5点

・新しい技術的革新やソリューションを導入しているか:6.5点

・事業部門とパートナ間の連絡を円滑に行っているか:6.4点

 Unisys社グローバル・インダストリーズ,グローバル・トランスフォーメーション・グループ担当マネージング・パートナのRalph Welborn氏は,「問題の兆候はITに現れているかもしれないが,本当の問題は従来からのビジネス・モデルにある」と指摘する。

 また,回答者の多くが“機動性を備えた企業に必要な条件”として挙げた主な項目は以下の通りだった。

・“脅威や連続的な変化を予測するために情報の流れを連結させる”という条件に対して,26%が「絶対に必要」,43%が「おそらく必要」と回答した。

・“意思決定や戦略形成の強化を図るため,傾向分析用のシステムに投資する”に対しては,「絶対に必要」が22%,「おそらく必要」が40%。

・“変化への迅速な対応のため,内部および外部組織の従業員を連携させる協調ワークフロー管理”に対しては,「絶対に必要」が19%,「おそらく必要」が35%。

・“オープンな標準に対応し,陳腐化を最小限に抑えられる柔軟性を備えたITソリューション”については,36%が「絶対に必要」,45%が「おそらく必要」と答えた。

 「現在から将来にかけ,成功をもたらす新しい要素が“素早い革新”,“柔軟な適応能力”,“継続可能で協調可能な改革”であることに疑いはない。問題は,“ほとんどの企業が,これほど幅広く変化の激しい取引モデルに対応できるのか”ということだ」(同氏)

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