「コンピュータ上の3次元環境の操作で,アプリケーションのユーザー・インタフェースにオプティカル・フローの手かがり,または操作に関わる継続的なビジュアルの手がかりが統合されている場合に,女性の方が20%速く操作できる」。米Microsoft社のMicrosoft Researchが,米国時間4月3日に調査結果を発表した。

 この発見は,男性と女性が3次元環境で操作を行う際のアプローチにおいて存在する,既知の男女差を克服する上で重要な要素となる。同調査は,ゲーム,グラフィック・デザイン,建築ウォーク・スルー,さまざまなトレーニング・プログラムなどのシナリオにおいて,より自然にオプティカル・フローの手がかりを組み込めるため,ソフトウエア設計者は,大型ディスプレイと複数モニター向けに最適化したアプリケーションを構築すべきだと結論付けている。

 「我々の認知心理学者,社会学者,ユーザビリティの専門家,コンピュータ科学者のチームは,人間とコンピュータのインタラクションの可能性を高めようと努力している。ワイド・スクリーン・ディスプレイにおける操作は,顧客にとってもっとも適したコンピューティング・シナリオを導く手助けとなる」(Microsoft Research社副社長のDan Ling氏)

 同プロジェクトを実施したメンバーがCHI 2002カンファレンスにて発表した論文では,男性も女性もより広い視野を提供する大型ディスプレイを使った場合に,より効率的にデスクトップを操作できることを証明している。

 「特に仮想環境における探索など,方位に関わるタスクでは,男性の方が女性よりも得意だという考えが定着している。以前は,このギャップを埋める試みは,女性がより効率的な戦略を用いるように訓練することが中心になっていた。この論文では,ディスプレイの特徴の使い方により,方位についての効率における男女間の差を改善できる可能性がある,という重要なアドバイスを与えている」(University of Washingtonの心理学教授Earl Hunt氏)

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