米Jupiter Researchは,オンライン処方薬市場について調査した結果を発表した。それによると,2002年に米国の消費者は,カナダなど海外のオンライン薬局から約7億ドル相当の処方薬を購入したという。現在,この金額が米国の処方薬市場全体で占める割合は0.4%以下である。

 現在のところ,オンラインで処方薬を定期的に購入する消費者のうち,海外から購入している消費者は3%を下回る。また,加入保険が不十分な高齢者や低所得者層など,少しでも安い処方薬を求める消費者は,インターネットにアクセスできない環境にいる場合が多い。しかし,「インターネットに馴染みのない消費者も,処方薬の購入費を節約するために,公共の場所にある端末などを通じて海外から購入するケースが増えている」(同社)という。

 Jupiter Research社は,今後,インターネットを介して海外から処方薬を購入する消費者が増加するとみる。米国では,高齢者や無保険者を対象とした,処方薬の助成に関する政策が足踏み状態にあり,FDA(米国食品医薬品局)が海外からの処方薬購入を厳しく規制する可能性が低いためである。

 Jupiter Research社アナリストのMonique Levy氏は,「米国の製薬会社や薬局が最も懸念しているのは,キオスクやインターネット・カフェからアクセスできる海外のオンライン薬局である」と説明する。また同氏は,「オンライン処方薬市場は,政治や医薬品に関する規制など,複数要素がからんでおり,正確にその行方を予測するのは困難である」とつけ加えた。

◎関連記事
「過半数の成人ユーザーがインターネットの医療情報を信頼」,米企業の調査 
米AOLと米WebMDが,医療関連のオンライン・サービス「AOL Health Channel with WebMD」を立ち上げ
医療関連の電子調達,「半数の団体は利用せず」――米社の調査
米メドスケープとSo-net,医師など向け医療情報サイトの日本語版で独占提携
「多くの医師がPDAは医療の向上に貢献すると期待」,米アバントゴーの調査
米マイクロソフトがヘルスケア機関向けのサービスを発表
「2003年Q1のオンライン売上高は27%増。対イラク戦争中でも消費者の購買意欲は衰えず」,米社の調査
「ネット・ショッピングの信頼度指数はわずかに減少したが安定」と米ACNielsenの調査

[発表資料へ]